近藤亜樹 「HIKARI」

シュウゴアーツ

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近藤亜樹が大胆にも映画という手法に踏み込んだのは、絵画の延長として、絵画に出来ないことを映画というメディアに担わせるためでした。作品には実写と油絵によるアニメーションとが混在していますが、あくまでぺインターとしてのアイデンティティを堅持した上での映画作りを考えていた彼女は、制作当初からペインティングによるアニメを映画に取り入れるつもりでいました。この映画では、自分の絵が動くところを見たいという積年の望みが実現した動画作品とも言えます。ですので自らこの作品を映画と呼びながらも、これまで描いてきた絵画作品とかけ離れたものを作ったという意識は本人にはないのです。
映画HIKARI制作の大きなモティーフとなったのは2011年の東日本大震災です。彼女がまだ山形の大学院に在学中のときでした。今回、近藤亜樹が人びとに伝えたいと願っていたひとつのメッセージを、近藤亜樹にしか出来ない油絵によるアニメーションと実写とが混在する、浮世離れしているようでいてリアリティのある映画HIKARIに込めることに成功したのは、そのときからの想いの強さと広がりのたまものといえます。
絵画というメディアは言葉を用いた伝達をするには明らかに限界があります。映画というメディアでは、ストーリーの6-7割が登場人物たちのセリフによって観者に伝えられますので、自分の絵を映画というフィールドに放とうとすることを目論んだわけです。そもそも近藤亜樹にとって言葉の力を学ぶ場となったのは、古今東西の映画を観ることによってでした。映画というメディアに絵画というメディアをぶつけたのがこの映画HIKARIという野心的な作品であるといえるでしょう。
今回の展覧会は会場として清澄のギャラリービルの5階と6階のふたつの空間を使い、5階ではアニメーション原画油彩43点と、映画の中に登場する油彩ポートレートと貝殻で出来たオブジェ、案内状のための油彩、それぞれ1点(計46点)を展示。6階では映画HIKARIを上映いたします。
映画HIKARIがぺインター近藤亜樹にとって、大きなターニングポイントになることをもっとも強く確信しているのは本人自身です。協同制作という、絵画の制作では体験しえない映画の制作プロセスから学んだものは思いがけず大きなものだったようです。
これまで描いてきた絵が「愛」をさまざまな方向からすくい上げ、捉えようとするものだとすれば、今後生まれてくるであろうペインティングは、その「愛」を確たる前提として見据えた上で、それをどう伝えるかということのために描くという、新しい境地のもとに描かれることでしょう。
映画HIKARIは第7回恵比寿映像祭に招待上映されます。

メディア

スケジュール

2015年02月17日 ~ 2015年03月07日
2月28日(土)のみ映画上映開始は13時からになります。

クロージングパーティー 2015年03月07日17:00 から 19:00 まで

アーティスト

近藤亜樹

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