アイ・ウェイウェイ + ケン・ラム + 小沢剛 + 東松照明「The Road Not Taken」

MISA SHIN GALLERY

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有史以来、アートは私たちを取り巻く社会の状況に深く関わり、その社会を反映する装置の役割を果たしています。アーティストは、地球上に起こるさまざまな問題を目の当たりにし、制作の現場をスタジオの中だけに限定せず、アートという手法を用いて解決のてがかりを示唆し、また新しい視点を提示してきました。それは多くの場合、これまでだれも試みてこなかった方法に挑むことでもありました。アイ・ウェイウェイによる、Hanging Manは、1980年代にアイが過ごしたニューヨークで制作した、針金ハンガーをまげて作ったマルセル・デュシャンの横顔がモチーフになっています。デュシャンの男性用小便器「泉」にちなみ土台を陶製にし、ありふれた針金ハンガーをシルバーにすることで、アイは、実践や理論ではなく、ちょっと見方を変えるだけで世界はちがって見え、違った結果を導きだすことができると述べています。小沢剛のなすび画廊は 1993年4月、世界最小の移動式画廊として、数多くの画廊が並ぶ東京、銀座で、老舗貸画廊「なびす画廊」前の路上でオープンしました。牛乳箱の内側を白く塗ることでホワイトキューブに見立て、アーティストに有料でスペースを貸し出す貸画廊という日本独特のシステムへの疑問を呈しています。小沢は画廊主となり、これまでに200人を超えるアーティストに展示の機会を提供し、さまざまな場所で展示を行っています。ケン・ラムは、社会における、絶え間ない文化的変容とその変容によって形作られていくアイデンティティーを、サインやビルボード、ロゴなどマスメディアにあふれかえる視覚的な言語を用いた作品を制作するアーティストです。PARVIはアラビア文字を併記し、イスラム教の教えに沿ったハラルフード店の看板ですが、広告のメッセージには不釣り合いな宗教的な文言、PRAISE BE TO ALLAH(アッラーを讃えよ)を挿入することで、グローバル化する世界における生活の中での緊張感をあぶり出します。東松照明は、米軍基地や、長崎、沖縄など最も社会的な対象をテーマとし、戦後の日本を見つめ続けた、日本を代表する写真家の一人です。長崎の原爆投下による熱線で溶解して曲がりくねったガラス瓶は、焼けただれた人体の一部のような様相を呈しています。原爆投下からすでに16年の歳月が経過して撮影されたこの作品で、東松は、それまでの原爆の遺物が表象してきた固定的な意味をすり抜け、歴史の暴虐無人に対してイメージの力で応えようとしているかのようです。年代もバックグラウンドも異なる4人のアーティストの作品は、The Road Not Taken(選ばれざる道)を選択し続けることで、さまざまな問題を抱える社会に生きる私たちに、アーティストに何ができるか、アートの意味とは何か、可能性とは何か、また役割とは何かを問い続けているようです。

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スケジュール

2015年11月27日 ~ 2016年01月30日

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