豊嶋康男 + 藤田美惠子展

ノイエス朝日

終了しました

アーティスト

豊嶋康男、藤田美惠子

二人は同じ大学の学部で鍛金の技法を習得し、金属造形表現に携わって早40年が過ぎました。同じジャンルで学び、制作して来た私たちですが目指しているものは違い、生みだされる作品は表現に大きな違いがあります。豊嶋は、生活の中で歴史を刻んだ管楽器や廃材などと金属・木材を素材として立体作品を制作しています。豊嶋にとっての制作とは、自身に捧げる「供物」であり、過去を現在に表現し、未来を見据えた希望や絶望を表現することです。管楽器や銅・真鍮を古色仕上げすることで生まれる緑青色は、調和を生みだし、その作品を際立たせようとしています。藤田は、自然界の形態等を造形の糸口として、人間の意識・記憶、原風景等、目に見えない世界を立体と平面の間の微妙な空間の中で表現しています。一般的に金属は、強靭なものと思われがちですが、「布でこするだけでも傷つくデリケートな存在」と捉えています。光が当たることで生まれる反射による表情の変化は、他の素材では表現し得ない効果を生み出します。これらの金属独特の素材感を大切にし、見る人の感性に強く働きかける表現を試みています。立体や平面の造形作品だけでなく、錫や銀を使ったテーブルウエアー、掛け時計、ジュエリー等も展示いたします。

スケジュール

2015年5月23日(土)〜2015年5月31日(日)