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エリン・オハラ・スラヴィック 「Ladders, Artifacts and Trees: Selected Works from Hiroshima」

VACANT
終了しました

アーティスト

エリン・オハラ・スラヴィック
写真家・芸術家として活動するエリン・オハラ・スラヴィックは、2008年より広島を訪れ、広島平和記念資料館所蔵の被曝物品や被曝建造物の壁面などを題材として、青写真やコンタクトプリントの現像方法を応用したフロッタージュ作品の制作に取り組んできました。11月27日~29日の期間に開催される今回の展覧会では、上記の作品に加え、福島に植生する植物を用いた最新の作品を展示します。展覧会初日には、詩人・作家の永井真理子氏をゲスト・スピーカーに迎えて、スラヴィックによるパネル・ディスカッションを行います。スラヴィックは写真の持つ客観性と詩的感覚を通して、目に見えない放射能の性質、無数の物と命を奪った原爆、核技術に関する正確な情報の不足、そして世間から忘れ去られた歴史や記憶に対して異議を唱えてきました。その作品の根底には、一貫して「被曝」の存在が描かれています。インディゴブルーの青写真作品に浮き上がる被曝物品の白い亡霊のような姿は、原爆投下後にヒロシマ・ナガサキの地に焼きついた「影」を、そしてフロッタージュを用いたコンタクトプリントのシリーズは、放射線(X線)をそれぞれ象徴しています。物質そのものをレプリケート(複製)する彼女の技法は、幻想的なイメージをつくり出すと同時に、写真の平面表現を超えた物質的感触を作品に与え、過去に起こった悲劇を、より感覚的なメッセージとして伝える力を持っています。原爆投下からちょうど70年にあたる本年、日本社会が未だに混迷を続けるなか、この作品があなた自身の考える平和への想い、そして原子力と核兵器に対する意識を、いま一度見つめ直すきっかけをつくってくれるかもしれません。

[関連イベント]
パネルディスカッション
日時: 2015年11月27日(金) 19:00〜
出演: 永井真理子 × エリン・オハラ・スラヴィック
会場: VACANT/GALLERY
入場無料/予約不要

スケジュール

2015年11月27日(金)〜2015年11月29日(日)

開館情報

休館日
イベントにより異なる
入場料
展覧会URLhttp://www.vacant.vc/d/268#1
会場VACANT
http://www.vacant.vc/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-20-13
アクセス東京メトロ明治神宮前駅より徒歩6分、JR山手線原宿駅より徒歩8分
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