アルヴィン・ルシエが自身の作品について語った名著『CHAMBERS』(1980/ 未邦訳 ) を読み解きつつ、音源、映像、文献そして大変貴重な来日時の記録などを参照し、ルシエ作品の魅力を参加者とともに考える研究会です。第2回は”Still and Moving Lines”、”Bird and Person Dyning” を中心に正式タイトル ”Still and Moving Lines of Silence in Families of Hyperbolas” という曲は、声や楽器のためにも作曲されており、演奏される機会が多い作品です。この作品では、音による「動く」あるいは「留まる」地形を形成する、という非常に空間設計的な意図があります。『CHAMBERS』未収録3パート12編のスコアについても言及し、じっさいに音の地形図を体験したいと思います。”Bird and Person Dyning” はマイクロフォンのフィードバックによるヘテロダイン効果を用いた斬新な作品です。非常に素晴らしい音響効果を得たルシエ・ソロコンサートの大変貴重な未公開映像を併せてご紹介します。