セルゲイ・イェンセン 「Classic」

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[画像: セルゲイ・イェンセン]

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1973 年デンマーク生まれのセルゲイ・イェンセンは、リネンやシルク、カシミア、麻、ウール、カンバスといった様々な織物をファウンドオブジェとして転用したペインティング作品で知られています。その制作過程には、縫合や漂白、天然染料・グワッシュ・アクリルによる染色が組み込まれ、無造作に切り落とされた布地のひとつひとつは、筆触をはじめとする絵筆を用いた絵画行為を想起させます。また、実際に絵筆が用いられる際には、抑制の利いた色調のみが採用され、時にはカンバスの裏からペイントされることで、具象と抽象の間を揺れ動くようなミニマルな画面が生み出されています。本展では、欧米の銀行で貨幣運搬に用いられる布袋を幾何学的な抽象絵画のようにグリッド状に縫い合わせた《Money Bag》や、イェンセンが昨年から取り組んでいる具象作品も発表されます。具象作品では、ルネサンスやロマン主義といった古典絵画をソースとする具象イメージ、あるいはテンペラ画やフレスコ画のレイヤーに似たテクスチャーが用いられています。しかし縫合・漂白を経た彼の抽象作品が、表面上は絵画の中庸に則しているようでいて、その慣習を換骨奪胎していることと同様に、彼の具象作品もまた、古典絵画の歴史を参照しているかのように見えて、非慣習的な方法でモチーフやソースを結びつけています。イェンセンのペインティング作品では、縫合・漂白・彩色といった行為から生み出された「図」のみならず、ネガティブな空間にも見える「地」もまた、画面の重要な要素として考えられています。さらには、羊毛の斑点をはじめ、布地のほつれや着崩れ跡まで、素材がもつ偶発的な細部へのこだわりや、旧作で用いた布地を新作にも流用するといった自己言及的な操作も、彼の作品には欠かせない要素となっています。レディメイドの概念と制作時の物理的痕跡が交差する場所で生み出されるイェンセンの作品には、意図と偶然性が織りなす減算の美学を見てとることができるでしょう。

メディア

スケジュール

2016年04月22日 ~ 2016年06月19日

オープニングパーティー 2016年04月22日18:00 から 20:00 まで

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