山岸俊之「四十九日の空」

なびす画廊

終了しました

アーティスト

山岸俊之

僕は今、市川という街に住んで働いていて、お昼には河原まで出かけひとりで空を見ている。向こう岸には市川の街が見えているのだが、遠く感じられる。まるで四十九日を過ぎ彼岸に行ってしまった私が空から此岸をみているようだ。僕は旅を止めている。ごく見慣れた風景が永遠性を帯びる瞬間を待っている。このような瞬間を萩原朔太郎は「猫町」と呼び、与謝野晶子は「この世のもののなつかしき頃」と詠んだ。私もかつて「賢治の空」とタイトルしたが、今は「四十九日の空」が身近に感じられる。

スケジュール

2016年3月28日(月)〜2016年3月2日(水)