アントン・ヴィドクル 「ロシア宇宙主義: 三部作」

アサクサ

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[画像: アントン・ヴィドクル 「全人類に不死と復活を!」 (2017年)]

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本年発表した新作を含む本展は、哲学者ニコライ・フョードロフが中心となり、政治、文化から宇宙開発者まで、ロシア知識人に多大な影響を与えたロシア宇宙主義をもとにしています。イタリア未来派が台頭した20世紀はじめ、フョードロフは死は「誤り」であるといい、科学技術の進化と自然の制御によって人間の死の克服と肉体の復活を、あらゆる学問の「共同事業」とするように唱えました。宇宙線やエネルギー粒子による影響や、人類を宇宙に紐付いた存在として捉え直すフョードロフの思想は、啓蒙主義、ロシア正教会、東洋哲学における宇宙観、そしてマルクス主義の唯物史観と結びつき、ロシアの知識エリートの大きな支持を得ました。
本展にて上映する三部作では、ロシア宇宙主義の影響のもとに書かれた哲学的断章、科学論文、文学詩など、広範な資料から構成され、テクストの朗読によりシーンが展開します。個人的な父祖の追憶から人類の使命を導き、ロシア宇宙主義の思想を伝える第1部《これが宇宙である》(2014年) 、政治運動や革命の起こりを太陽の活動期との関係から調査した第2部《共産主義者革命は太陽が原因だった》(2015年)、コスミズムの中心的考えである「復活」の場として、博物館を取り上げた第3部《全人類に不死と復活を!》(2017年)からなり、20世紀のロシア宇宙主義の影響と今日への関連性を示唆しています。
レーニンが率いたボルシェビキ党内の多くの議員や、ロケット開発の父ツィオルコフスキーもフョードロフに強い影響を受けたことが伝えられています。第一回ソヴィエト議会では、「宇宙不滅(コスモス・イモータリスト)の党」が議席を獲得し、惑星間旅行の自由と不死の権利についての、議決にさえ成功しています。文学・哲学においてはトルストイやドストエフスキー、詩人ブリューソフ、映画監督タルコスフキーにもその影響が色濃くあわれ、新しい科学技術を用い人間の身体と認知能力を進化させる不死思想は、ポストヒューマニズムの礎ともなりました。 本展は、スピリチュアリズム、政治的変革、テクノロジー開発を束ねた合一点としてロシア宇宙主義を取り上げ、テクノロジーと思想、そして人体の不滅を実現し、未来の倫理を問いかる肉体のプロジェクトとして考察します。

[関連イベント]
アントン・ヴィドクル来日記念座談会
日時: 2017年12月17日(日)17:30 - 19:00
会場: 浅草公会堂 第二会議室(4階)

メディア

スケジュール

2017年11月25日 ~ 2017年12月24日
木曜日・土曜日・日曜日のみ会館、木曜日・土曜日は16:00〜22:00、日曜日は12:00〜19:00

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