「2D(にじげん)プリンターズ 芸術: 世界の承認をめぐる闘争について」

栃木県立美術館

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当館ではダーウィニズムを美術に応用した「画像進化論」展(2011年)、熱力学と色彩論の親和性を考察した「マンハッタンの太陽」展(2013年)など科学理論との対比から社会における美術の位置を再考する展覧会を開催してきました。
さて、21世紀の今日、最新技術である3Dプリンターが社会の注目を集めています。その理由は、その技術が医療などの人間の生命維持や社会システムそのものに直接的に役立つからです。すなわち3Dプリンターは一般的な意味での「有用性」をもっているのです。その一方で「プリンター」という言葉は社会や会社で日常的に使用される印刷機やコピー機などを連想させると同時に、美術においては版画や写真などのいわゆるプリント芸術や複製芸術をも連想させます。さらに芸術作品は一般には自律的であり、一般的な意味での「有用性のないもの」と古典的美学はとらえてきました。
このような状況のもと、直接的社会有用性をもった3Dプリンターの出現によって芸術の有用性が再び問われています。芸術はあいかわらず有用性をもたない浮世離れした無用の長物なのか、あるいは芸術ならではの特殊な有用性を世界に向けて発揮するものなのか。
以上の前提から第三弾となる今回はあらためて美術の有用性に着目します。無用の長物(遊戯)と思われていた科学は技術と手を結んで社会での認知を獲得したのに対して、科学が範とした従来の有用性を捨て去ったことがこれまで美術の価値すなわち逆説的な有用性と考えられてきたようです。
21世紀の今日もなおこのような自律的価値が有用なのか、あるいは批評性をもった社会的価値こそが有用なのかを、写真、版画、映像、印刷物などの複製技術と絵画、ドローイング、彫刻など約200点における手わざとを比較展観しながら、美術の面白さと恐ろしさとともに考察します。

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スケジュール

2017年07月15日 ~ 2017年09月18日

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