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[画像: 平敷兼七、「古宇利」、1970年]

平敷兼七「沖縄、愛しき人よ、時よ」

写大ギャラリー
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アーティスト

平敷兼七
平敷兼七(へしき けんしち,1948-2009年)は、アメリカの統治下の沖縄、今帰仁村(なきじんそん)に生まれ、61歳で亡くなるまで、生涯沖縄を撮り続けた写真家です。2007年に開催された写真展「山羊の肺 沖縄1968-2005年」(銀座ニコンサロン)で高い評価を得て、亡くなる前年に第33回伊奈信男賞を受賞しています。近年では、2015年にヒューストン美術館にて開催された展覧会「来るべき世界の為に 1968から1979年における日本美術・写真における実験」に選出されるなど、国内外で再評価が進んでいます。高校時代に写真を始めた平敷は、1967年に上京し、新設されて間もない東京写真大学工学部(現東京工芸大学工学部)に入学します。学生運動全盛の頃、多くの同世代の写真家たちが政治運動に目を向ける中、平敷は沖縄の離島に足を運びます。そして本土復帰目前、沖縄の人々の生活こそ写真に残すべきであるという生涯のテーマを見つけ出します。そこから家族、街の人、夜の女など、貧しさの中でも逞しく生きる人々を撮り続けました。確かな信頼関係を築きながら撮影された人々は、無防備とも言える自然な表情を見せています。平敷の被写体を尊重する姿勢によって写された人々の溌剌とした姿は、当時の沖縄自体をも色濃く記録したものとも言えるでしょう。「人生の結論は身近にあり、身近の人物達、身近の物達、それらを感じることができるかが問題なのだ。」亡くなる2日前の日記にある言葉どおり、身近なものへの愛、日々の大切さ、人間とは何かを、今日に生きる私達に優しく伝えてくれます。本展では、平敷のライフワークといえる沖縄を記録した写真集『山羊の肺』(影書房, 2007年)と、1970年から80年代に撮影された、東京狛江市にある沖縄出身大学生の為の寮を撮影したシリーズ「南灯寮」から選んだ作品を合わせて展示いたします。

スケジュール

2017年9月4日(月)〜2017年10月29日(日)

開館情報

時間
10:0019:00
休館日
木曜日、日曜日
備考
会期中無休
入場料無料
会場写大ギャラリー
http://www.shadai.t-kougei.ac.jp/
住所〒164‐8678 東京都中野区本町2-4-7 東京工芸大学 5号館(芸術情報館)2F
アクセス東京メトロ丸の内線・都営大江戸線中野坂上駅より徒歩7分
電話番号03-3372-1321
関連画像

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