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水上愛美 + 杉山都葵「always good,always funny,always heavy,always casual」

LOOPHOLE
終了しました

アーティスト

水上愛美、杉山都葵
多摩美術大学絵画科油画専攻を卒業した、杉山都葵と水上愛美の二人展である本展は、普段から接している情報が押し付けて来る「価値観」や「判断」に対するカウンターとしてではなく、いつも平然を保ち、あらゆる変化も気軽に乗り越えていくという前向きなようで皮肉めいた展覧会タイトルがついています。92年生まれの杉山・水上が作り出す作品は、カラフルで陽気でありながら静かに現実世界を見つめるシリアスさも合わせ持っています。杉山の作品は、捨てられたり中古品で売られている家電や家具を集める。それら集められたオーブンや自転車やIKEAの机や掃除機は、表面をカラフルな紐状の日用品で覆われながら、像と像を結びつけるように無理矢理密着させ、引っ付き縛られる。それらの物達が持つ輪郭は、表面を覆うカラフルな紐状の日用品(ナイロンテープ、ロープ、ゴム紐 etc)にギュウギュウに縦横の方向に縛られることで、新たな形態が生み出される。それらは、もともと持っていた機能が失われると同時にまるで重量をも失っているようだ。その形態からは、なんとも言い難いカラフルな得体の知れない存在がそこに立ち上がっている。私たちはあたかも知っていたようにその存在の表面をなぞり見渡し、自らの現実を取り戻す作業をいつまにか強いられるのである。水上の作品は、キャンバスが金属ポールに吊り下げられている。キャンバスの布が垂れ下がり、画面に定着している絵の具は、勢いある筆跡となり、または、滴り落ちながら色と色の境界を超えて垂れ流れている。そして、それらは、重力が下へ下へかかっていることを強く意識させ、かつて地面と地続きだった頃に戻りたいと言わんばかりに絵画としての絶妙さを保っている。そして、彼女が言う「ヴィジョン」とは、自分を取り巻く社会や生活、本物のリアリティとはなんだったのかと確認するように画面と脳の中で起こるエラーを何度も受け入れ見えて来る風景だ。「骨抜きにされた絵画」は、その描かれた「ヴィジョン」という内側を頼りに外側(嘘みたいな現実、予測できない未来、ランダムなタイムライン)へと補完し続ける絵画であろうとする。内側も外側も同じようでいて、相互に影響しながら見えてくる風景を奏でる。

スケジュール

2017年7月29日(土)〜2017年8月27日(日)

開館情報

時間
12:0017:30
備考
開館時間: 14:00〜18:00、月・火・水曜日は休館

オープニングパーティー 2017年7月29日(土) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
会場LOOPHOLE
http://studioloophole.com/
住所〒183-0045 東京都府中市美好町1-1-18 石川ビル202
アクセスJR南武線・京王線分倍河原駅より徒歩10分、京王線府中駅南口より徒歩10分
電話番号042-401-1633
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