糸川ゆりえ 「アルカディア」

児玉画廊|天王洲

poster for 糸川ゆりえ 「アルカディア」

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糸川は、透明色や反射を多用して光を絵画面に取り込むかのような描画方法と、陰影に揺らぐ捉え所のないモチーフが漠然と浮かび上がるような表現とによって、夢想と現実との隙間に滑り落ちたようなどこか非日常的な世界観を描出します。常日頃から書き留めている手記や夢の記憶、それらを反芻した際に、ふと胸中に朧げながらに浮かんでくる情景に佇む人物像を描き続けています。糸川は、女性像を初め、家、山、船、星座、ボートなど、特定のモチーフを繰り返し描いてきました。そして、それらは浮遊し、彷徨うように描かれます。反射によって、図像を画面上で揺り動かすとするなら、透過光によってそれらを漂わせる水や空気、あるいは目に見えない力の存在を表現しているのです。これまでの作品では、ポートレートのように一つの対象にまつわる情景を描く、あるいは、複合的な内容であってもそれらを一個の集合と捉えて描いてきました。今回は、その捉え方に多少の変化が見られます。「アルカディア」とは、聞き慣れた牧歌的な楽園像の謂ですが、糸川の夢想的な世界観とギリシア的享楽と平和の園のイメージは多分に重なります。白んだ空に微かに残る明け方の星、仄暗い湖に静かに浮かぶ小船、糸川が夢現つの狭間に見る理想郷的情景、その存在の不確かさなどはなおざりにし、ただその理想の実存のみを見据えて描くのです。

メディア

スケジュール

2018年03月03日 ~ 2018年04月14日
火曜日・水曜日・木曜日・土曜日の11:00〜18:00、金曜日の11:00〜20:00開館

アーティスト

糸川ゆりえ

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