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阪本トクロウ + 早川克己 「Void」

Gallery Momo Ryogoku
終了しました

アーティスト

阪本トクロウ、早川克己
今展では、アメリカ、ニューヨークで学んだ早川と日本画を学んだ阪本の作品で共通して見られる日本的な「間」という空間認識をそれぞれのアプローチで描いた作品を展示致します。
早川は、初期の作品で、絵の具を何層にも重ねた色層を電動ドリルで削り取って、パースペクティブで近未来的な空間を表現してきました。近年、そうした平面作品で見られた動きのあるモチーフや遠近による立体的な表現を、紙という繊細な素材でアングルを立体的に構築し、新たな造形作品を展開しています。日本人のアイデンティティを内在させつつ、建築的な要素を含んだ作品を制作しています。今展では、初期の平面作品に立ち戻り、カンディンスキーやモンドリアンなどの『点・線・面』という欧米モダニズムを俯瞰しながら、歌川広重が浮世絵で描いた雨の線や格子戸、そして漫画に見られる効果線や電線など日本の文化の影響も伺うことができる平面作品を展示する予定です。
阪本作品は抽象性と現実感が矛盾なく結合し、静謐な画面と空間は禅の境地に連なるようであり、淡々と描きながら作家の思索の痕跡を見るようです。さりげない風景や対象物が見るものと等価、または超えた存在として提示され、日本的な自然感も感じさせます。作家が日常的に生きる身近な風景を自ら撮影した写真をもとに制作され作品は、特定された場所にも関わらず、鑑賞者は見たことのある身近な風景として印象付けられ、描かれた風景を自らのものとして共有し共感を生み出します。そこでは作家と鑑賞者が作品を介して交差し、同時に現在と過去が交差する場となり、それは作家が意識的にそのように導くよう描いています。細部まで描き込まれたリアリスティックな描写と、余分な要素を取り除き何も描かれていない空白の画面は、フラットで日本画の要素を感じさせます。しかし、点のみで描かれた「水面」や「夜景」は抽象作品のようにも見えます。今展では、こうした阪本の具象作品の中にある抽象的な要素が伺える作品や「間」を生かした作品を展示致します。

スケジュール

2018年1月13日(土)〜2018年2月3日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場Gallery Momo Ryogoku
http://www.gallery-momo.com/
住所〒130-0014 東京都墨田区亀沢1-7-15
アクセス都営大江戸線両国駅A3出口より徒歩1分、JR総武線両国駅東口より徒歩5分
電話番号03-3621-6813
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