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ignore your perspective 42「友愛の文法」

児玉画廊|天王洲
終了しました

アーティスト

磯崎隼士、野島健一、松下和暉
磯崎、野島、松下は、アーティストコレクティブやユニットのようなまとまりのある活動をしているわけでもなく、同時代を過ごし、自分を取り巻く人間関係も似たようなもの、互いにそういう友人関係にとどまります。しかし、彼らの作品を初めて見た際にふと通底するものを感じたことに端を発する今回の展覧会は、彼らに個別に話を聞いてみた結果として、ただの友人よりは多少近い制作上の共感を常々感じている、という趣旨の言葉がそれぞれの口を突いて出たことからも、限りなく偶然に近い必然であったかもしれません。彼らが展覧会の一つの仮想軸として選んだ「友愛」とは、多くの意味を読み取ることのできる言葉です。有名な古代ギリシャの四つの愛(Eros・Philia・Storge・Agape)のうちPhiliaを日本語では「友愛」と表し、フランスの国家スローガン(Liberté, Égalité, Fraternité)にあるFraternitéは「博愛」あるいは「友愛」と訳されます。今回の展覧会名の英訳として選んだ"Neighborly Love”は「隣人愛」と再翻訳できるでしょう。家族でも恋人でも、絶対的な神への愛でもない、友・隣人として互いに認め何かを共有するという愛。三人の作家が集い、構成し、解体する一連の展覧会という行いの中、その様々な地点において都度立ち上がる現象が彼ら三人の関係性によってのみ現れるとするならば。それを「友愛」と呼んでいるのです。そして、制作活動的には完全なる個である彼らの作品に「友愛」と呼べるだけの一定の共感が事実存在し得るとして、それはいかなる仕組みによるのかを思考するテーブルがこの展覧会であるとするならば、見定めるべきその仕組みを「文法」と見做すのはいかにも彼ららしい面白い発想であると思えます。画廊から差し出された展覧会というサブジェクト(主語)を、彼らはいかなる結びへと帰すでしょうか。

スケジュール

2018年7月14日(土)〜2018年8月10日(金)

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
金曜日は11:00〜20:00開廊

オープニングパーティー 2018年7月14日(土) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
会場児玉画廊|天王洲
http://www.kodamagallery.com/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
電話番号03-6433-1563
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