終了した展覧会・イベントです
[画像: “elementum #10, rose,” 2018, mixed media, 260 x 260 x 12mm, ©Ryoichi Kurokawa, Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art]

黒川良一 「objectum」

Takuro Someya Contemporary Art
終了しました

アーティスト

黒川良一
オーディオビジュアルアーティスト、黒川良一の個展を開催いたします。ベルリンを活動の拠点とする黒川は、これまでライブパフォーマンスをしながら、欧州各地で名だたる美術館の展覧会に参加してきました。またオーストリア「アルスエレクトロニカ Digital Musics & Sound Art部門」ゴールデン・ニカ(大賞)をはじめ、オーディオビジュアルの分野で名誉ある賞を受賞してきました。こうして欧州を中心に精力的な活動を展開してきた黒川にとって、本展は国内では初めての展覧会となります。
本展「objectum」で黒川は《oscillating continuum》、《elementum》、《lttrans》の3シリーズを発表いたします。各シリーズはいずれも二つの平面上に点と直線で構成され、展覧会全体を通して二元論の概念を物質化させます。2013年に初めて発表された《oscillating continuum》は二つのスクリーンを備えた幾何学的な形状の彫刻作品です。互い違いに配置された二つの画面を水平に横断する一本の線を軸に、点と線による大小さまざまな動きが複雑に展開されていきます。軸によって均衡性を保ちながらも、時には爆発的なダイナミズムによりその安定は打ち破られます。
《elementum》と《lttrans》は今年2018年から始まったシリーズであり、今回が初めての発表の場となります。《elementum》は押し花とデジタルプリントという有機的な素材と無機質な素材とを重ね合わせたミクスドメディア作品、一方、《lttrans》は二点組のデジタルプリント作品です。《lttrans》では植物の形から抽出された特徴点から生成した一つのデジタル画像を二点のプリントの構成で作品化することで、同じモチーフを使いながらも一方は規則性を、もう一方は反規則性を表現します。
作品上のモチーフからもわかるように、自然環境が自身の作品制作の上でアイデアの源であると黒川は述べます。また、アナログな素材とデジタルな手法を組み合わせることで有機物と無機物を混在させる黒川の作品ですが、これは生物学で用いられる分子交雑の考え方を反映していると黒川は述べた上で、「ここでいう分子交雑とはアナログな素材とデジタルな手法との組み合わせだけでなく、時間と空間、完全と断片、単純さと複雑さ、聴覚と視覚など、さまざまな要素を指します」と言います。
また、黒川の作品制作で鍵となるのが音響と視覚表現の調和です。黒川は音響と視覚表現を全く異なる要素として捉え、その二つが同じエネルギーとスピードをもって調和しながら、衝突し合うことが作品の中で重要としています。作家にとって日本国内では初めての個展となる「objectum」は、音響と視覚的要素が調和しながらも衝突を繰り返す様をさまざまな感覚を通して体験する貴重な機会となるでしょう。

スケジュール

2018年3月24日(土)〜2018年4月28日(土)

開館情報

時間
11:0018:00
金曜日は20:00まで
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttp://tsca.jp/exhibition/ryoichi-kurokawa/
会場Takuro Someya Contemporary Art
http://tsca.jp/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F, 5F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
電話番号03-6804-3018
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