炭田紗季 「枯れない花」

YUKA TSURUNO GALLERY

poster for 炭田紗季 「枯れない花」
[画像: 玄関のカスミソウ / Baby's Breath at the Entrance, 2017]

このイベントは終了しました。

炭田はこれまで、日本の文化や風景を、ファッション広告、記念写真、観光地の宣材、神話などのモチーフと合成し、絵画上に再構築することで複数の文化が混ざり合った異質なイメージを作り出してきました。それは“文化のオリジナル”という考え方に問いを投げると同時に、80年代に生まれた作家自身が眺める、様々な文化が混ざり合った場所としての日本の文化的風景でもあります。
約2年ぶりとなる本展では、炭田に特徴的なシニカルな印象を画面上に残しつつ、ニュースから流れてくる災害や戦争、事故などのアクシデントと自身との距離感を日常の断片的な光景を通して描いた新作を発表します。出産と子育てのために長時間を自宅で過ごすようになった炭田は、以前のように情報に囲まれた日常ではなく、情報が欠けることによって外部世界に対する距離感が変化したと話します。それは、戦争や災害に始まり、いじめや虐待、犯罪、病気といった個人的に人生を左右されるような劇的な出来事に出会うことなく平穏に過ぎていく自身の日常をより意識させ、同時に、戦争を知らない世代として非常に恵まれた環境に身を置いているということを自覚することになりました。
無自覚に危機感を鈍らせていく“平和ボケ”と揶揄されるような状況下で、頭のすみではもしかしたら自身にも災難が起こって平穏な日常が脅かされるもしれないと考えながらも、自分にはそんなことは決して起こるはずがないと誰しもが願望のように信じているように、炭田はその距離感の中に生まれる心情を「枯れない花」と形容しています。新作の絵画において、外部世界で実際に起きている出来事との距離感は、日常に潜む破綻をうかがわせるような作家の日常の断片の組み合わせとして現れてきています。

メディア

スケジュール

2018年03月03日 ~ 2018年04月07日

アーティスト

炭田紗季

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