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[画像: 横山裕一「タンカーと高層マンション」(1992) © Yuichi Yokoyama /Courtesy of the artist and ANOMALY, Tokyo]

「Waste Land」展

ANOMALY
終了しました

アーティスト

青木野枝、岩崎貴宏、榎忠、柳幸典、横山裕一
ANOMALYでは、来る2019年3月9日(土)から4月6日(土)まで、ギャラリーアーティストによるグループ展『Waste Land』を開催いたします。
本展では、「Waste Land」をキーワードに、今後ANOMALYで協働していくアーティストとその作品をご紹介いたします。
間もなく幕を閉じようとしている平成時代は、テクノロジーやメディアの革新による発展と社会の激動、また気候変動の時代として、幕を閉じようとしています。
消費税導入、オウム地下鉄サリン事件やライブドア事件など、社会の質の変化をみた時代であり、ウィンドウズ95発売以降の爆発的なパーソナルコンピュータとインターネットの普及と、iPhone登場という技術革新によるモバイル化やSNSがコミュニケーションと世論を一新し、自由とは本来バーターになり得ない自己責任論とアノニマスな圧力を恐れた自己規制など、個人と社会の関係を変えた時代でもあります。
一方で阪神淡路と東日本大震災などの自然災害の多発により、大正期の関東大震災以降の「揺るがない大地」の時代は終わったかのように思われます。また原発事故も、昭和から続いたエネルギー供給の指針を揺るがしながら国民感情を煽り、今なお論争が続いています。
そして世界では、テロへの見えない恐怖が膨満し、国家の枠組みの強化による移民規制や民族・人種問題に及ぶ国民概念の変化や右傾化、また世界的なフェミニズム運動やLGBTQ運動の高まりなど、個人の承認と自由への渇望が、容赦なき超資本主義の渦中で絡み合っています。
平成という時代背景は複雑で収集が容易ではないものの、しかし現在、「Waste Land」という言葉を彷彿させるような時代の「空気」が、こういった社会の変動を表していると、ひとまず大きく括れるだろうと考えます。
本展は、平成を駆け抜けるアーティストたちが感受する時代の空気を意識し、彼らの作品を通じて「Waste Land」の空気の一端を可視化してみよう、という試みです。
『Waste Land』というタイトルは、T.S.エリオットが、第一次大戦後の西洋の混乱と荒廃を前衛的に謳ったことで知られる代表的な詩を彷彿とさせます。詩の中では「語り手」が変化し、その語り口も型破りとされています。その壮大で難解、重層的な構成による時代の空気は、しかし荒廃とそこからの解放の可能性を感じさせるものです。
是非とも皆様には、平成時代を駆け抜けたアーティストたちの作品や作家性を今一度、本展を好機として、ご高覧いただければ幸いです。
出展アーティスト: 青木野枝、岩崎貴宏、榎忠、ナイル・ケティング、篠原有司男、高嶺格、立石大河亞、柳幸典、横山裕一

スケジュール

2019年3月9日(土)〜2019年4月6日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日

オープニングパーティー 2019年3月9日(土) 18:00 から 21:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://anomalytokyo.com/exhibition/waste-land/
会場ANOMALY
http://anomalytokyo.com/top/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 4F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
電話番号03-6433-2988
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