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エコ・ヌグロホ 「Nowhere is My Destination」

アートフロントギャラリー
終了しました

アーティスト

エコ・ヌグロホ
エコ・ヌグロホは、1970年、インドネシア・ジョグジャカルタに生まれ、Indonesian Art Institute 在学中の90年代末からキャリアを重ね、インドネシアを代表する現代美術アーティストとして国際的に活躍し続けています。1997年のアジア金融危機に続くスハルト政権の崩壊とインドネシアの民主主義への移行を経験した「レフォルマシ(Reformasi、改革)」世代の一人であるヌグロホは、突然現実的なものとなった表現の自由を享受し多様な作品を発表しつつも、作品には自身の政治社会的な意識が投影されています。ジャワ島におけるアートの中心地ジョグジャカルタで制作されるヌグロホの作品からは、インドネシアの伝統と現代的なポップカルチャーの引用という二つの要素に基づいていることが分かります。伝統的なバティックと刺繍のスタイルを作品に取り入れる一方で、現代のストリートアート、グラフィティ、コミックからも強力なインスピレーションを受けています。彼はドローイングやペインティングのみならず、壁画、彫刻、アニメーション、タペストリーなど、さまざまなメディアで作品を制作しています。 本展では、展覧会のタイトルを「Nowhere Is My Destination」と題し、昨今の 緊急の課題である移民と国境の問題をテーマにした平面作品や彫刻、壁画を制作展示いたします。ヌグロホは本展を通じて、戦争や弾圧により故郷を去らざるを得なくなった人々のアイデンティティや、移住、国境といった問題に注意を向けます。21世紀においてなお増え続ける難民を取り巻く不合理な現実を、彼は「壁」に形容します。解決すべき問題であるという民主社会での共通した認識にも関わらず移住先の門戸は益々狭くなっており、彼らがそのような政策や規制に翻弄されながらも必死で生き残り新たな土地に適応していく中で直面する、アイデンティティの喪失やコミュニティの一員となる困難をヌグロホは作品に投影します。作品のモチーフとして描かれる人物像やシンボルは祖国での戦争や政治危機などにより移住を余儀なくされた人々を表しています。展覧会タイトルにもなっている彫刻作品は、移民のコミュニティの化身を表しています 。仮面で自らの出自を隠し、ナップザックを片手に鎖に繋がれて立つ像からは、彼らの自由への渇望と直面するだろう厳しい真実がつきつけられています 。本展は、2019年9月28日より開催する「瀬戸内国際芸術祭2019」秋会期に伊吹島で発表されるヌグロホの作品と連動して開催されるものです。どうぞ両展あわせてご高覧ください。

スケジュール

2019年10月4日(金)〜2019年11月3日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
土曜日・日曜日・祝日は11:00〜17:00
休館日
月曜日、火曜日
夏期・年末年始休館

オープニングパーティー 2019年10月4日(金) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://www.artfrontgallery.com/exhibition/archive/2019_07/3881.html
会場アートフロントギャラリー
http://www.artfrontgallery.com/
住所〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA棟
アクセス東急東横線代官山駅より徒歩3分、JR山手線・埼京線恵比寿駅西口より徒歩11分、東京メトロ日比谷線恵比寿駅4番出口より徒歩8分
電話番号03-3476-4869
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