末松享子 「もぐもぐとくんくん」

キドプレス

poster for 末松享子 「もぐもぐとくんくん」
[画像: 末松享子 Key O]

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末松享子はこれまで、視・聴・臭・味・触の五感そのものをコンセプトとし曖昧な存在である感覚を平面作品として可視化することで、幾通りともなる透明色の鮮やかな図像を創出してきました。その独自の感性は、鑑賞者だけではなく現代美術家である束芋をも魅了し、2012年には束芋が監修をしたDior銀座店リニューアル記念のショーウィンドウにコラボレーション作品を展示するなど、今後の活躍が期待される作家です。本展では嗅覚「香り」のテーマから10点、味覚「味」からは12点、合計22点の新作が出展されます。
今回ご紹介するこの「香り」と「味」の作品群は、それぞれ2つの異なった手法で制作されている点が特徴です。
まず、「香り」のシリーズは、布にアクリル絵具でペイントされた作品です。高校時代、服飾科を専攻していた末松は、通常の絵画の支持体であるキャンバス地ではなく、衣類の生地として使われるコットンやリネンを用い、絵具の滲みの味わいを微調整しています。また、香りという曖昧な存在は絶えずイメージが変化していくため、嗅いだときの最初のインスピレーション・直感を再現するために、制作時間を約1時間と定めます。その制約の中で、多いときは約50もの香りのパーツを抽出し、新鮮なイメージの図像として出現させるのです。それらは時に、幼少時代に過ごした公園のバラや祖母の化粧台の匂いの記憶であったりすることから、香りを記憶の扉を開ける鍵”Key”と呼び、香りに番号をつけ採取していくかのように作品タイトルにつけていきます。感覚的でありながらも整然とした作業工程から、儚くも凛とした存在感ある作品が制作され、末松の作品は私たちの目の前に際立ちます。
一方、今回初の試みとなる「味」のシリーズは、キルトの芯に化繊の綿でまとめあげられた支持体に、彩り豊かな蝋をドリッピングし描いた作品です。末松は、溶けた蝋が綿に染み込む様子は、人間の舌にある味覚を司る小さな器官・味蕾(みらい)に、食品の分子やイオンが行き渡る様を見ているようであると言います。口の中で味を探し求める行為が暗い洞窟で探索しているようでもあり、本シリーズは洞窟”cave”と呼ばれた作品タイトルがつけられました。ポップでカラフルな蝋が綿の層となり織りなす工芸的な美しさをもつ平面作品です。

メディア

スケジュール

2020年01月11日 ~ 2020年02月16日 17:00

オープニングパーティー 2020年01月11日17:00 から 19:00 まで

アーティスト

末松享子

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