宮下さゆり「光、密室｜Light, Locked Room」

TALION GALLERY

終了しました

アーティスト

宮下さゆり

宮下さゆりは細密な鉛筆の線によるハッチングという描画法を用いて、絵画の生まれる条件を問いかける作家です。紙の上に繰り返し鉛筆の線影と濃淡を留め、一貫して光と影をテーマに作品を描き続けています。暗闇に浮かぶテーブルの上に手影絵を描く「テーブルはステージになる」や、黒く塗りつぶされた画の中に白く光が差す窓枠、開け放たれたドアが目に映る「視界の夢」「見える世界」など、宮下は鑑賞経験の対象となりうる絵画空間を構成しながら、その中に描かれる像、それを視る鑑賞者の眼差しによって形成される、絵画の向こう側とこちら側を描いてきました。本展覧会では、2018 年を通して制作された「大鴉」シリーズと、そこから派生して生まれた新作が展示されます。「大鴉」シリーズは、エドガー・アラン・ポーの同名の詩に触発され、限定された虚構の空間を眼差すことを主題とした連作です。宮下は詩の内容を自らの作品の要素と重ね合わせ、独自の解釈によって閉ざされた部屋と侵入者の物語を描き出しています。

スケジュール

2019年1月12日(土)〜2019年2月10日(日)