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ケビン・ジョーンズ 「バックラッシュ」

アート・ラボ・トーキョー/アサクサ
終了しました

アーティスト

ケビン・ジョーンズ
フェイクニュースの時代にケヴィン・ジョーンズは社会と社会システムをフィールドワークして、時にはイロニカルな見解を用いて制作する芸術家である。今回は、米国の政府機関を調査して絶滅危惧種の動物の部分をコラージュして米国企業や政府を風刺している。芸術のモチベーションに関し20世紀心理学のある成果を汲むとすれば、まずフロイトの超自我・自我・エスの関係があり、ラカンの三界、すなわち想像界・現実界・象徴界の問題に当たるだろう。芸術行為とは想像界に位置するのだが、ケヴィン・ジョーンズの作品には象徴界と現実界も濃厚に含んでおり、その知的営みの要素にはデュシャン以来のシニカルな視点があり、デュシャンのいうアンフラマンスの側面も有している。「下の、下方の」という意味の接頭辞「infra-」と、「薄い」という意味の形容詞「mince」を組み合わせたデュシャンの造語で、「極薄」「超薄」などと訳される形容詞だが、極薄の境界とは、想像界や象徴界、現実界のあわいに静かに横たわっているものだという。これはラカンのいうところの「対象a」とも類似している領域だが、ケヴィンの作品にもそうした要素を垣間見ることができる。また、ブーアスティンが米国の広告業界を主題とし「幻影の時代」をしたためたのはだいぶ以前だが、SNS環境におけるフェイクニュースの氾濫など今日の超情報化時代にあっては「境界」はあいまいなままで宙づりにされているため芸術家はそれに抵抗して真実と信じるものを抽出しなければならないのだろう。

スケジュール

2019年8月6日(火)〜2019年8月17日(土)

開館情報

時間
15:0020:00
休館日
月曜日、火曜日
※展覧会によって変動しますので、HPをご確認ください。
備考
最終日は18:00まで

オープニングパーティー 2019年8月10日(土) 17:00 から 19:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttps://artlab-tokyo.com/exhibition/detail.html?part=part3&id=20190729184303
会場アート・ラボ・トーキョー/アサクサ
https://artlab-tokyo.com
住所〒111-0042 東京都台東区寿4-7-12
アクセス東京メトロ銀座線田原町駅2番出口より徒歩5分、都営浅草線浅草駅A1出口より徒歩7分
電話番号03-5389-2985
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