このたび、f.e.i art galleryでは日本画家Suisui(スイスイ)氏の個展を開催致します。Suisui氏が描くモティーフは、犬をはじめとした私達にとって身近な動物が中心です。描かれた犬たちは観る者の眼を惹きつける愛らしさですが、そこには彼ら彼女らの生の温もりと死後も生き続ける記憶が表現されています。生と死、人間と獣、現実と記憶などの境界は薄いカーテンのようであり、確かに存在しながらも絶対的ではなく、大きく揺れたときにふっと向こう側へ行ったり、影が見え隠れしたりする曖昧なものです。揺れるカーテンの波間に戯れる犬たちの姿を通して、私たち人間の生き方が問われているのかもしれません。