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[画像: キム・ジンヒ FingerPlay-057 2019 | digital pigment print | © Jinhee Kim, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY]

キム・ジンヒ 「Finger Play」

KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY
終了しました

アーティスト

キム・ジンヒ
キム・ジンヒは、1985年、韓国釜山生まれ。同年代の女性の抱える痛みや不安などの繊細な心象に同調する〈Whisper(ing)〉シリーズでデビューし、同作品を発展させる形で、より深く被写体である彼女たちの深層心理を反映させるために、言葉などを「プリントに刺繍」する手法を〈She〉シリーズより作品に取り入れ始めました。その後、2014年に発生したセウォル号沈没事件に大きな心理的衝撃を受けたキムは、ゆっくりと時間をかけてその出来事を自身のなかで消化させ、鎮魂の意も込めながら現場近辺の風景写真に抽象的な形象を刺繍で描く〈April〉シリーズや、欧州の蚤の市で入手したポストカードの写真に様々な言葉を刺繍する〈Letter to Her〉や〈Labor of Love〉など、着実にシリーズを発展させてきました。今回、初めて個展形式で発表する〈Finger Play〉は、2018年に弊廊で開催したグループ展『Body Politics: What Defines the Body?』に出品した〈Beckon Discipline〉を発展させたシリーズとなります。本展では、韓国内を流通する印刷物にみられる女性の「手」に着目し、社会における女性の手に対する集合的認識を考察しながら、それらを収集およびセレクトした後にみずからの手仕事で図案を配置しています。プリントの上に刺繍を施した新作の他に、新たな試みとして手と糸を再配置し再撮影した新作の作品群を発表いたします。糸を押し込んでは押し出す行為を、「人々が考えを表現するために文章をしたためる行為」と同じであるとキムは例えています。メディアに表出されるプリントに、自らの無意識を糸を通して押し込み、押し出していく。無意識的に表出される社会集合体の「手」のイメージに、アーティスト個人の無意識をさらに「押し込む・押し出す」という作業の反復を通して重ねる行為は、捉えづらいながらも確かに実在する何かを、時間を織り込みながら顕在化させていきます。常に同年代の集合的意識に感性を傾けながら、そこに自らの無意識的な感覚や作業を織り込ませ、着実にアーティストとしてキャリアを重ねてきたキム・ジンヒ。弊廊で初めて個展形式にて展開される彼女の新たな作品世界に、是非ともご期待ください。

スケジュール

2019年7月16日(火)〜2019年8月10日(土)

開館情報

時間
13:0020:00
土曜日は12:00〜19:00
休館日
月曜日、火曜日、日曜日、祝日
備考
7月24日〜27日は夏期休館

オープニングパーティー 2019年7月16日(火) 19:00 から 20:30 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://www.kanakawanishi.com/exhibition-ph-011-jinhee-kim
会場KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY
http://www.kanakawanishi.com/
住所〒106-0031 東京都港区西麻布2-7-5-5F
アクセス東京メトロ千代田線乃木坂駅5番出口より徒歩9分、東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅A5番出口より徒歩11分、東京メトロ日比谷線・都営大江戸線六本木駅1a出口より徒歩11分
電話番号03-5843-9128
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