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棚田康司 「鎮守の森の入口で」

ギャラリー桜林
終了しました

アーティスト

棚田康司
棚田康司(彫刻家、1968年兵庫県明石市生まれ、神奈川県在住)はこれまで一貫して木彫に取り組み、特に2001年のドイツ滞在以降は仏像彫刻でも多用されてきた「一木造り」(一本の木から彫り起こしていく日本古来の伝統的技法)により、「少年少女」を始めとした人間像を彫りつづけてきました。手足が長く、細身で不安定に立つ棚田作品は、繊細で危ういながらも力強さと神秘性を宿し、人間と神、自然、社会などの「あいだ」を制作のテーマとしています。2012-13年にかけて練馬区立美術館、伊丹市立美術館を巡回した個展「たちのぼる。」では棚田の20年に渡る活動が紹介されました。2015年にはインドネシアのバンドゥンに滞在し、現地の木に想いをのせた作品を制作。それらの作品は新たにリニューアルした東京都現代美術館に収蔵されました。昨年ミヅマアートギャラリーで開催された個展「全裸と布」においては、着彩が抑えられ、より素材感が生かされた成熟した女性像が発表され、深化していく棚田の作品世界は現代美術における木彫の新たな表現として、各所において評価されています。棚田康司展「鎮守の森の入口で」と題した本展が開催されるギャラリー桜林(常陸国出雲大社)は、幽冥(かくりよの)大神(おおかみ)とも呼ばれるご祭神大国主大神の鎮座される地であり、自然豊かな森には樹木葬霊園があります。棚田は以前、社殿造営のご神木を使用した作品シリーズ「12の現れた少女たち」も制作しており、昨年そのうちの1体をご奉納されました。伐採され一度死んだ巨木に、木そのものが持つ力強い生命感をもう一度吹込み、再生させたいとの想いで制作する棚田の作品は、鎮守の森において新たなる人や生命との共鳴を感じさせる展示となるでしょう。本展では、そのご神木から制作された作品やご奉納作品の特別展示と共に、本展のために制作された最新作《箱から出ていく彼女の像》も展示されます。新たな令和の時代が始まり2020年を迎えるこの機会に、人間と自然、社会などさまざまな境界線を捉えた木彫の新たな世界をぜひご高覧いただければ幸いです。

スケジュール

2019年10月20日(日)〜2020年1月13日(月)

開館情報

時間
10:0016:30
休館日
水曜日
入場料
会場ギャラリー桜林
https://izumotaisha.or.jp/gallery/
住所〒309-1634 茨城県笠間市福原2001 常陸国出雲大社 桜林館1F
アクセスJR水戸線福原駅より徒歩11分
電話番号0296-74-3000
関連画像

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