このたび、f.e.i art galleryでは、系列画廊FEI ART MUSEUM YOKOHAMA 主催の版画公募展「第7回FEI PRINT AWARD」(2018年)にて準大賞を受賞した鈴木英里子氏の初個展「鈴木英里子 -瞬きを刻む-」を開催致します。
現在、武蔵野美術大学大学院にて版画を専攻する鈴木氏は、かつて浮世絵にも用いられた水性木版画技法で制作活動を続けています。制作のテーマとして深い関心を寄せているのが「ヘビクイワシ」です。ヘビクイワシはアフリカのサバンナ地方に生息する鳥です。白を基調にした身体と細く長い脚に、紅色の化粧を施したかのような目の周りと、長い睫毛が特徴です。その姿から「地球上で最も美しい鳥」と称されますが、ネズミやウサギ、他の鳥類だけでなく、猛毒のヘビまで補食する、恐るべき狩人としても知られています。
美しさと獰猛さを併せ持つヘビクイワシに愛らしさを見た鈴木氏は「目を逸らすことができず」、結果「魅力を、個性を、作品として表したい」と強く思うようになったと述べます。作品からは、ヘビクイワシ(彼女)の魅力とともに、彼女と鈴木氏が目で語り合った時間までも深く刻まれていることが感じられるでしょう。