終了した展覧会・イベントです
[画像: 大曽根俊輔「チャコ」(2019) 木心乾漆・漆彩色 56.5×23.7×30.5 cm]

大曽根俊輔 「動物の乾漆彫刻」

ギャラリー石榴 南青山ルーム
終了しました

アーティスト

大曽根俊輔
大曽根俊輔(1978年生まれ)は、2004年に東京藝術大学大学院・文化財保存学専攻を修了した後、美術院 国宝修理所にて文化財修復の仕事に11年間従事しました。修復を通じ、時代を越えた名だたる古仏とじかに触れあってきた経験は、技法と感覚の両面で現在の創作のベースをなしています。
乾漆像は、原型の上に麻布を着せ、漆で固めて外形を作ったのち、木くずを漆と小麦粉で混ぜて練り合わせた木屎漆で表面を調整し、彩色を施す工程を繰り返しながら生まれていきます。よく知られたものに興福寺の阿修羅像などがあり、奈良時代の仏像制作に多く用いられたアジア固有の技法です。歴史的には平安時代に入ると、手間と費用のかかるこの技法は、主要な仏像制作の技法としてはほとんど姿を消してしまい、その後、再び盛んになることはありませんでした。
大曽根作品の特徴のひとつは、この乾漆技法を、動物たちが持つ肌合い、体温、湿り気、肉感など、種ごとに決して一様ではない生き物特有の質感に生かしていく点にあります。それは単にリアルであることを超えて、それぞれの動物が持つ個性や、ふとした瞬間の得も言われぬたたずまいによって、際立った存在感を放ちます。
作品は作家が実在する動物と出会い、繰り返し彼らのもとに足を運びながら、言葉なき取材を重ねるなかで生まれています。見る人はそこに図鑑などに並ぶ類型的な図像からは与えられることのない、思いがけない表情、思いがけない姿態に新鮮な驚きを見いだすことでしょう。いわば固有名を持った動物たちの、ポートレイトとしての乾漆彫刻の世界を、新作を含む8点余を通して展覧します。この機会にぜひご高覧ください。

スケジュール

2019年4月6日(土)〜2019年4月21日(日)

開館情報

時間
11:0018:30
備考
開館時間: 11:00〜19:00、月曜日・火曜日は休館

オープニングパーティー 2019年4月6日(土) 17:00 から 19:00 まで

入場料無料
会場ギャラリー石榴 南青山ルーム
http://www.g-sekiryu.com/
住所〒107-0062 東京都港区南青山1-11-39 1139南青山 2F
アクセス東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営大江戸線青山一丁目駅3番出口より徒歩4分
電話番号03-6438-9690
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します