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[画像: 戸田悠理]

戸田悠理 「Beautiful Strangers in Ourselves」

児玉画廊|白金
終了しました

アーティスト

戸田悠理
児玉画廊では2017年ART STAGE SINGAPORE(アートフェア)以降、ignore your perspective 36「明晰夢」(2017年、児玉画廊 白金)、ignore your perspective 46「Pandemonium」(2018年、児玉画廊|天王洲)と段階的な紹介を経て、今回が戸田の児玉画廊初の個展となります。戸田の作品は、ネットの画像検索で様々なイメージを集め、画像加工で改変を施して構成したものを下絵とし、それを印刷かと見紛うほどの精巧さでキャンバスに描き出します。下絵の時点ではパソコン上で描き変え作業を行い、例えば、波はベジェ曲線に、自然の写真も色分解されたデータへとコンバートします。夕焼けはグラデーション、人物の表情は消しゴムツールやペンツールで様々に置き換えられ、構成を作り込んでいきます。完成作を見ると、モチーフが画面一杯に散りばめられた賑やかな画面構成はさながらデジタルコラージュのようですが、間近に見るとそれはやはり紛れも無いペインティングであり、しかも引用元となる画像のニュアンスの違いに合わせて見事に使い分けられている絵具の質感や筆触、その描画技術の高さには目を疑うものがあります。
今回の個展では、シルクスクリーンの技法を転用した絵具によるドットプリンティングなど、幾つか新たな表現もご覧頂けます。一部の作品では、部分的に筆による描画に加えて、パソコン上で加工したデータを自作でシルクスクリーン製版し、インクではなく絵具を使って刷り上げています。この技法によって、明らかに手で描いたのではない機械的・規則的な肌理が画面に加えられます。下絵作成時にオリジナル画像から形態を改変する、という戸田の制作プロセスに、もう一段階、質感の変換を加えた、ということになるでしょう。確かな技巧に支えられた戸田の作品の中では、ちょっとした筆致のニュアンスの差が大きな効果を生んでいます。そこにあってスクリーンプリントの肌理は非常に大きな違和感を与えています。戸田が自作について繰り返し「置き換える」と言っているように、拾ったイメージを別物に描き変え、定石を無視した重ね合わせの構成によってそのイメージが帰属する意味性も全く別物に作り変え、画面上では技術も手法も変幻自在に操る、その改変の繰り返しが最終的には絵画らしさからも逸脱しかねない程の「Stranger」を生み出すのです。

スケジュール

2019年2月23日(土)〜2019年3月30日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日

オープニングパーティー 2019年2月23日(土) 18:00 から 19:00 まで

入場料無料
展覧会URLhttp://www.kodamagallery.com/index_jpn.html
会場児玉画廊|白金
http://www.kodamagallery.com/
住所〒108-0072 東京都港区白金3-1-15 1F
アクセス東京メトロ南北線・都営三田線白金高輪駅より徒歩8分
電話番号03-5449-1559
関連画像

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