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「アート・アーカイヴ資料展 XX:影どもの住む部屋II―瀧口修造の〈本〉―「秘メラレタ音ノアル」ひとつのオブジェ」

慶應義塾大学アート・センター
終了しました

アーティスト

瀧口修造
瀧口修造(1903-1979)の書斎は、制作を行う場所であり、制作プロセスの中で様々な思考や記憶が縦横無尽に飛び交う場所すなわち「影どもの住む部屋」であった。*1 死後、そこには「時間と埃りをも含めて。石ころとサージンの空鑵[…]朽ちた葉」 等が膨大に残されていた。それらはある人々にとってはゴミとして捨てられてしまい、また別のある人々にとってはフェティッシュとして退けられるような物品の山である。しかし瀧口は、これらを素材に、通称「手づくり本(handmade brochure)」と呼ばれる不可思議な本を制作していた。それらは出版社や印刷所のプロセスを経ていない、瀧口自身の手仕事による本であり、雑誌の切り抜き、銀紙、ラベル・シール、手書きのメモ等、いわゆる断片の寄せ集めによって構成され、完成されているようにも、未完成であるようにも見える本である。瀧口にとって書斎が「影どもの住む部屋」であるのならば、そこで制作されていた「手づくり本」にも「影ども」が巣くっているはずだ。脆弱に綴じられ、時にはそれすら放棄された本と呼ぶには余りにもはかない「手づくり本」を通して、瀧口は何を行おうとしていたのか。本展では、「永遠運動の発明」(「仮説の運動」)へと向けられた行為の連続としての詩を求めた瀧口の制作における思考を、「行為を内蔵してしまったもの」(「アララットの船あるいは空の蜜へ小さな透視の日々」)としての〈本〉を通じて見出すとともに、アーカイヴにとって資料とは何かについて考える。
[関連イベント]
トーク・セッション
日時: 2020年2月21日 18:00~
場所: 慶應義塾大学アート・センター(三田キャンパス 南別館2F)
登壇者: 桑田光平、鈴木一平、山本浩貴、山腰亮介、久保仁志

スケジュール

2020年1月20日(月)〜2020年2月21日(金)

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
土曜日、日曜日、祝日
※展覧会によって開館日・開館時間が異なる場合があります。最新情報は公式ウェブサイトへ。
備考
開館時間: 11:00〜18:00
入場料無料
展覧会URLhttp://www.art-c.keio.ac.jp/news-events/event-archive/the-shadow-in-a-marginalia-shuzo-takiguchis-room2-2020-1-1/
会場慶應義塾大学アート・センター
http://www.art-c.keio.ac.jp/
住所〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学 三田キャンパス南別館
アクセス都営浅草線・三田線三田駅A3出口より徒歩7分、JR山手線・京浜東北線田町駅三田口(西口)より徒歩8分
電話番号03-5427-1621
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