終了した展覧会・イベントです

「紙より薄いが、イメージより厚い。」

児玉画廊|天王洲
終了しました

アーティスト

木村翔馬、澤あも愛紅、西原彩香
本展は、京都で発足した"可変的アーティストスタジオ"「Terrain」を構成する、木村翔馬、澤あも愛紅、西原彩香(いずれも初紹介)によるグループショーとなります。絵画の在り方を問うに、それまで存在しなかった概念やメディアの台頭によって半ば強制的に絵画の存在意義が変わることが歴史上度々起こります。代表的な事例の一つは写真の登場でしょう。より以前から知られていたカメラ・オブスクラに始まり、19世紀のダゲレオタイプ(銀板写真)の登場によって決定的となった、「写実」における「絵画の死」はそれまで必要とされてきた絵画の在り方を一変させ、数多くの画家に筆を折らせることとなりました。その後、絵画を「網膜的」であると糾弾したデュシャンの登場によって、また、映像の発達によって、コンセプチュアルアートが作品の実体すら形骸化したことによって、幾度となく「絵画の死」は繰り返されてきました。印象派にしても抽象表現主義にしても、絵画に限らずおよそ重要な美術のムーブメントは旧態に対する反動として隆盛し、そして更なる反動においてまた新たな「死」を迎える、そのうねりの中で必要性に駆られて生み出されてきたものです。木村、澤、西原の三名は、メディアが圧倒的な速度で進化し始めた時代に生まれ育った世代ならではの感性とその自覚を同世代の誰よりも明確に持ち、彼ら以前の絵画との分水嶺に立つ先駆となる絵画を試みていることは明らかです。幼少期より、アニメや漫画は元より、3DCGや、オンラインゲーム、遊びや生活の中で触れるものがヴァーチャルな視覚体験に満ちている世代、そして指先一つからありとあらゆる情報へのアクセス、コミュニケーションがボーダレスに実現できる世界に生まれた世代です。彼らにとってのリアリティは何かといえば、物理的な事物との接触や人と対面し会話することと同等あるいはそれ以上に、ネットワーク上でのコミュニケーションや仮想的な世界で発生する「現実感」を共有することでも緊密な人間関係が形成され得る、というリアリティです。そこではかつて物珍しさで取り沙汰されたテクノロジーそのものはすでに主題とはなりえず、当たり前のツールとして扱われます。「身体性」という言葉は三名のコンセプトにおいても頻出しますが、美術制作の現場において「身体性」は常に作家と作品との直接的な問題として現れてきます。描く・造る行為は身体の運動であり、見る・触れるという知覚はイメージと身体の直接的接触です。常に身体を介して作品と接するということは、作品を制作する作家にとっては揺るぎのない事象です。しかし、VRやそれに類する仮想的な条件下においてはそれが揺らぎます。「身体」の帰属が曖昧になり、時にVRのような仮想的な空間における感覚の方が、実際の生身のそれを上回る、それが彼らの存在の一つの軸となっています。テクノロジーの発達と浸透によって、誰でもが、気軽に、即応性を持って、表現したいことを発信できてしまう、そうした仮想性と現実がシームレスに接続することがもはや「当たり前」=リアルへと変化した世界において、そのメインプレーヤーたる彼らが敢えて美術(主として絵画)という表現手段を選ぶ意味を自らに問うのです。
[関連イベント]
トークイベント
日時: 7月7日(土) 17:00 - 19:00
会場: 児玉画廊|天王洲
ゲスト: きりとりめでる(美術評論) x 若山満大(アーツ前橋学芸員) x Terrain(木村翔馬、澤あも愛紅、西原彩香)
入場無料・予約不要
※イベント詳細は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2019年7月13日(土)〜2019年8月10日(土)

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場児玉画廊|天王洲
http://www.kodamagallery.com/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
電話番号03-6433-1563
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