阪本トクロウ 「カルペ ディエム 」

ギャラリーモモ 両国

poster for 阪本トクロウ 「カルペ ディエム 」
[画像: 阪本トクロウ "水面 / Water surface" 2018 Acrylic, mineral pigments on Kochi hemp paper 55.0 x 145.5cm ©Tokuro Sakamoto]

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阪本トクロウは1975年山梨県生まれ、1999年に東京藝術大学美術学科絵画科日本画専攻を卒業しました。しかし、麻紙に質感の高い岩絵の具より、現代の日本的なモチーフを描くのに適した画材としてアクリル絵具選び、独自の絵画世界を切り開いて来ました。阪本は初期より、日常生活の中で目にした自然の風景や人工的な構造物の中に、繰り返されるリズムや反復、重なりや中空の美を見出し、必要な要素を抽出してシンプルに画面に再構成しています。作家が実際に目にした特定の風景や構造物であるにも関わらず、 作品として浮かび上がるそれらのモチーフは具象絵画でありながら極めて抽象性が高く、見る人に既視感を持って迫り、個々の記憶の中にある風景と交差するように仕組まれています。作品はデザイン化されたフラットな画面にも見えますが、その中に風景の温度や音を感じさせ、モチーフに生命感を与える表現は、 確かな技術力を感じさせます。また、時にありふれた景色やモチーフを抽象絵画のように切り出して、私たちの目に新鮮な驚きをもたらし、物の持つ本質と美、あるいは別のものへと想像を膨らませています。「いかに細密に描くかよりも、単純に描くことで絵画の純粋さが際立つ」と語るように、阪本の目を通してミニマルに抽出されたモチーフは、普遍的なものとして私たちの前に提示されています。個展タイトルの「カルペディエム」は「一日を大切に生きろ」という格言のように使われるラテン語で、古代ローマ人が書いた詩の中から引用されました。「メメントモリ」という言葉と合わせて使われ、「死を思い大切に今を生きよ」との意味です。禅語である「日々是好日」や老子の「上善如水」という言葉からインスピレーションを受けてつけられたタイトルは、静かな日常の風景を丁寧に描いた阪本の作品を総じているようです。静かな景色の中にも、水平方向の風景を斜めに切り取ったやや不穏さも感じさせられる作品が見られ、自然や社会の持つ不安感と呼応し、作品の中にミステリアスな要素が加わったように思え、阪本の新たな試みも垣間見えます。厳しい夏へと向かう一日、そうした言葉と作品とのつながりに思いをはせてご高覧いただければさいわいです。

メディア

スケジュール

2019年06月15日 ~ 2019年07月13日

オープニングパーティー 2019年06月15日18:00 から 20:00 まで

アーティスト

阪本トクロウ

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