若山忠毅 「離合 / 集散」

Kanzan Gallery

poster for 若山忠毅 「離合 / 集散」
[画像: © Tadataka Wakayama]

このイベントは終了しました。

Kanzan Galleryでは、気鋭の写真家・若山忠毅が長年にわたり取り組んできた、成田空港の周辺をとらえた新作「離合/集散」による個展を開催します。

2009年から本格的に写真をはじめた若山は、郊外や旅先で遭遇した「幹線道路沿いの建築物や草木が繁茂する様子」といった、取るに足らない、奥深さのないものとして無視されがちな風景に一貫して目を向けてきました。自然と人間のどちらの営みとも距離のある「縁」や「間」のような場所、その土地の固有性が見えにくい「宙吊り」のような場所は、郊外で生まれ育ち「日本=郷土という愛着」が持てない若山にとってシンパシーを感じながらも、どう理解してよいかはわからないという矛盾がつきまとう場所だといえます。

若山は東京近郊で制作を続ける中で、開港から40年が経っても未完の成田空港、そして三里塚闘争で知られるその周辺地域の現在に興味を持ち始めます。訪れてみると、闘争の痕跡はわずかに残るのみで、「空を見上げれば飛行機が離着陸をくり返し、過去のイメージを神話のようにみていた感覚は後退していった」と言います。つまりここも、歴史と現実の間に浮かぶいわば「宙吊りの場所」であり、むしろ周知の歴史を背負うが故の撮りにくさを抱えながらも5年にわたり通い続けて完成させたのが、この「離合/集散」です。

「そこで起きた出来事や歴史から風景を読み解くことには、リスクを伴います。たとえば、『ここである若者が殺された』と聞けば、風景は突然不穏な雰囲気を漂わせはじめ、もう“そのように”しか見えなくなってしまいます。三里塚であれば、農民と機動隊が激しくぶつかりあう様を『自動的』に思い浮かべる人も多いでしょう。風景は、歴史や意味があると思って眺めた方が理解した気になれるのです。若山は、その容易さを手放し、風景を繰り返し見つめて写真にすることで、その場所と自分や鑑賞者を何とかしてつなぎ合わせようとしているのです。」(当展キュレーター 菊田樹子)

若山がとらえた「三里塚」から、風景を読むことの面白さ、そして風景写真の可能性を感じていただけたらと思います。

[関連イベント]
GALLERY TALK
日時: 7月25日[土]17:00-
ゲスト: 鷹野隆大(写真家)× 若山忠毅(写真家)
定員: 15名/要予約
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

メディア

スケジュール

2020年07月10日 ~ 2020年07月31日

アーティスト

若山忠毅

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