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「フル・フロンタル 裸のサーキュレイター」

MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY(三越コンテンポラリーギャラリー)
終了しました

アーティスト

梅津庸一、島田章三、宮崎洋子、シエニーチュアン、長谷川利行
この度MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYは美術家・梅津庸一のキュレーション展「フルフロンタル 裸のサーキュレイター」を開催いたします。

梅津庸一は1982年、山形県生まれで現在は神奈川県の相模原を拠点に活動する美術家です。ラファエル・コラン (1850-1916年) の代表作『フロレアル』を自らに置き換えた『フロレアル (わたし)』(2004-2007年)でデビューしました。その後も、絵画や美術が生み出される地点に関心を抱き制作に取り組んできました。2017年には愛知県美術館のコレクションと自作を組み合わせてキュレーションした個展「未遂の花粉」を開催し話題を呼びました。また2014年からは美術教育と美術運動の歴史を再考する美術の共同体「パープルーム」を主宰しています。梅津は絵画を中心としながらも、映像、陶芸、展覧会の企画、ギャラリーの運営、美術教育、テキストの執筆など様々な領域を横断しながら活動してきました。

本展は、そんな梅津の特性が遺憾なく発揮される機会になります。40名以上に及ぶ作家と自身の絵画作品、黒田清輝の『智・感・情』(1899年)を11点組の作品に拡張する『フル・フロンタル』(2018年-)のうちの5点、フェルディナント・ホドラーの『昼』(1899年)を下敷きにした『昼‐空虚な祝祭と内なる共同体について』(2015-2020年)などの大作をはじめ、本展のために描かれたドーイングや陶芸作品も展示されます。ちなみにフェルディナント・ホドラーの『昼』は1899年に、黒田清輝の『智・感・情』は1900年のパリ万国博覧会におり、それぞれ出展されています。

梅津は一貫して日本の近代美術の成立やその背景について言及し続けてきました。日本橋三越本店を会場として選んだことにも、必然があったと言います。

「日本橋三越は110年を超える歴史があります。戦前には、近代フランス絵画を導入しつつ、黎明期の日本画における重要な展覧会をいくつも開催し紹介してきました。美術館やギャラリーの機能が百貨店に求められていたのです。それが高度成長期に入り、美術館が全国に建てられ、百貨店美術画廊の役割も変化してきました。今は公募団体に所属する作家を紹介する場として機能しています。現代アートの作家にとっては馴染みのある場所とはいい難いかもしれませんが「日本の美術」の歴史を語る上で百貨店は外せません。」(梅津)

「日本の美術」という言葉の中には、さまざまな意味が含まれています。歴史、表現分野、教育制度、コミュニティ…それらが複雑に折り重なって「日本の美術」は成立しています。価値観が多様化する現代において、一方向からの視点ではその全体像を掬い取ることは困難です。本展覧会は、有名・無名を問わずに選ばれた現代の作家から物故作家らの作品までが一堂に会します。それは「日本の美術」のありようを再考する試みと言えるでしょう。

本展が「日本の美術」に対する問いかけとなることを願ってやみません。是非ともこの機会にご高覧いただきますよう、お願い申し上げます。

参加作家: 梅津庸一、島田章三、宮崎洋子、シエニーチュアン、長谷川利行、新関創之介、内田一子、トレバー・シミズ、兼田なか、桑原正彦、播磨みどり、岡本秀、山形一生、山本桂輔、COBRA、馬越陽子、合田佐和子、山田優アントニ、有元利夫、高山辰雄、瑛九、坂本繁二郎、青木繁、織田廣喜、麻田浩、續橋仁子、難波田龍起、オノサト・トシノブ、山田正亮、宮脇愛子、菅井汲、星川あさこ、今井俊満、堂本尚郎、わきもとさき、松澤宥、松井康成、川井雄仁、横山大観
※出品作家は一部変更になる場合がございます。

スケジュール

2020年6月10日(水)〜2020年6月29日(月)

開館情報

時間
10:0019:00
最終日は17:00まで
備考
最終日は17:00まで
入場料無料
展覧会URLhttps://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews0289.html
会場MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY(三越コンテンポラリーギャラリー)
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/contemporary.html
住所〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
アクセス東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅A3・A5出口より徒歩1分、東京メトロ銀座線・東西線・都営浅草線日本橋駅B11出口より徒歩5分、JR総武線新日本橋駅出口3より徒歩6分
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