ミニマルアートやコンセプチュアルアートが扱っていた問題を引き継ぎ、幾何学やマルチプルへの関心を示す松延は、点、線、影などの要素の本質について探求してきました。故ソル・ルウィットの作品においてもそうだったように、「キューブ(立方体)」は松延の作品の重要なテーマとなっています。キューブは点と線によって、または容器として表現されますが、それは抽象的な概念と物体の間のどこかに存在していると作家は言います。今回松延はGoya Curtainのモジュール空間から着想を得て、キューブの形態的特性に基づいた虚像の幾何学と、実体を持つ不可解な影を扱った新作を発表します。また写真シリーズ「Ghost of Copy」や、セメントで作ったハンドメイドの石のインスタレーションも共に発表されます。