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[画像: 米谷健+ジュリア《Dysbiotica》2020 磁器土、FRP ©️Ken + Julia Yonetani, Courtesy of Mizuma Art Gallery]

米谷健 + ジュリア 「Dysbiotica: ミクロからマクロへ - バランスが崩壊する世界」

ミヅマアートギャラリー(市ヶ谷)
終了しました

アーティスト

米谷健 + ジュリア
ミヅマアートギャラリーでは、8月28日(金)より米谷健+ジュリア展「Dysbiotica: ミクロからマクロへ - バランスが崩壊する世界」を開催いたします。
これまで、環境問題や経済システムの矛盾などから発想を得て作品を制作してきた米谷健+ジュリア。そのモチベーションは「不安」にあると語り、カタストロフな作品は得意分野と冷静に分析する彼らは、今回「微生物」に目を向けました。
農業をきっかけに、地中に潜む微生物に興味を持った健+ジュリアは、体内や海中などあらゆる場所に存在する微生物が生き物と共生しながら世界の均衡を保っているという共通点に気づいていきます。白化した珊瑚をびっしりと纏ったかのような男性像や妊婦、鹿の頭部などで構成される新作《Dysbiotica》は、今年1月から3月にかけて、滋賀県立陶芸の森でのアーティスト・イン・レジデンスにて制作されました。
Dysbioticaとは、腸内細菌叢のバランスの崩壊を意味する語「Dysbiosis」からの造語です。彼らの数年間にわたる無農薬農業の経験をきっかけに、オーストラリアにあるクイーンズランド工科大学微生物研究所との共同作業を通じて得た着想が基となっています。
〈絶妙なバランスで構築された微生物群によるミクロ世界の崩壊がマクロ世界へと連鎖していくこと、そして、人と動物と微生物の織り成す共生の世界の崩壊〉
そんなテーマを持つ本作は、世界的な規模で拡大する珊瑚の白化現象(珊瑚の死滅)を題材とし、磁器土を使用した白く硬質な表面に、終焉の気配や空虚な印象を感じさせます。その一方で、妊婦や鹿など生命力溢れる存在をベースとしたのは、未来への微かな希望とも言えるかもしれません。
奇しくも、新型コロナウィルスが引き起こした世界的なパンデミックもまた、見えない微生物が引き金となりました。この新たな共生を受け入れて進んで行くのか、私たちは先の見えない時代の岐路に立たされています。しかし「不安」があるからこそ、人間の賢明さはより進化していくのではないでしょうか。ミクロの世界からのアラートに耳を傾け、今の世界と深くリンクする本展をぜひご高覧ください。
*本展は当初、ニューヨークのMizuma&Kipsで開催を予定しておりましたが、COVID-19の感染拡大に伴う海外への輸送及び渡航の制限・禁止により、ミヅマアートギャラリーにて開催することといたしました。

スケジュール

2020年8月28日(金)〜2020年9月26日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
事前予約制(詳細は公式HPをご確認ください)、開館時間 12:00〜18:00
入場料無料
展覧会URLhttps://mizuma-art.co.jp/exhibitions/2008_kenjulia/
会場ミヅマアートギャラリー(市ヶ谷)
https://mizuma-art.co.jp/
住所〒162-0843 東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル 2F
アクセス東京メトロ有楽町線・南北線市ヶ谷駅5番出口より徒歩5分、JR中央・総武線飯田橋駅西口より徒歩8分、東京メトロ東西線・有楽町線・南北線飯田橋駅B3出口より徒歩8分
電話番号03-3268-2500
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