終了した展覧会・イベントです
[画像: Asuka Anastacia Ogawa Peixe , 2020 Acrylic on canvas 72 x 48 inches (182.9 x 121.9 centimeters) © Asuka Anastacia Ogawa, Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo (Filename for internal reference: AAO 17)]

アスカ・アナスタシア・ オガワ 展

BLUM
終了しました

アーティスト

アスカ・アナスタシア・ オガワ
※BLUM & POEでは、9月中旬よりアポイント制での展覧会開催を予定しております。
BLUM & POE東京では、アスカ・アナスタシア・オガワによる当ギャラリー初となる個展を開催いたします。本展では、今春オンライン上で公開された新作のペインティング作品が、一同に介することとなります。

複数の色彩がソリッドに塗られたフラットな絵画空間によって構成されるオガワの作品では、幻想的で夢のような情景の中に、横長の目でこちら側をじっと見つめるアンドロジナスな子供のモチーフが大きなキャンバスの上に具象的に描かれています。その独特なコンポジションは、ダイレクトな衝動をありのまま受け入れ、好奇心、驚き、遊びといった子供のような本能的な感情を大切にしてきた作家自身の気質から生み出されてくるものです。

作家の近作である「Medicine girl」(2019年) に描かれているのは、オレンジの小さな太陽が浮かぶ真っ赤な空の下、パステルカラーの装飾を背景に座した子供の姿です。その足元には瓶がおもむろに配置され、その胸元からは灰色の液体が弧を描きながら、重力に導かれるように淡く色塗られた地面へと注がれています。また「Lilly」 (2019年) には、ライラック色の背景に佇む、淡いピンクのドレスを着た人物が登場します。首に小さなワニをまとったその人物は手にわらの束を掴み、正面のポケットからは3本の乳白色の液体が入った瓶がのぞいています。ここで描かれているようにオガワの作品群は、ナラティブの解釈を観る者に委ねる一方で、神秘主義、神話、儀式といった要素を象徴的に表現しています。オガワの創作は、日本人とアフリカ系ブラジル人を祖とする自身の系譜へとスピリチュアルに繋がっていくような、自らの核たる内的空間へと接近していく極めてパーソナルな行為なのです。

現在、ニューヨークおよびロサンゼルスを拠点として活動するオガワは、1988年に東京で生まれ、幼少期に東京の都会からブラジルの農村部へと移りました。新たな生活の拠点となったブラジルでは、自由に歩き回る農場の動物たちや滝を身近に自然に囲まれた子供時代を過ごしたと言います。その後、10代半ばでのスウェーデンへの移住を経て、ロンドンへと渡り、セントラル·セント·マーチンズで美術教育を受けました。オガワは、その作品を、自身の多様なアイデンティティから起因するある種のアウトサイダーとしての経験や、複数の母国を持つに至ったこれまでの半生と結びつけています。作品の中に登場する、淡い色彩の空の下で様々な子供達の姿を描いた光景は、作家にとっての「故郷」を表していると言えるでしょう。

スケジュール

2020年9月23日(水)〜2020年11月7日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
事前予約制(詳細は公式HPをご確認ください)
入場料無料
展覧会URLhttps://blumandpoe.com/exhibitions/asuka_anastacia_ogawa
会場BLUM
https://blum-gallery.com/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-14-34 原宿神宮の森 5F
アクセスJR山手線原宿駅竹下口より徒歩1分、東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅2番出口より徒歩2分
電話番号03-3475-1631 
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