終了した展覧会・イベントです
[画像: 岩崎貴宏 テクトニック・モデル(パスカル・コサール『これからの微生物学』) 2020 ©Takahiro Iwasaki]

岩崎貴宏 「針の穴から天を覗く」

ANOMALY
終了しました

アーティスト

岩崎貴宏
※金曜日は20:00まで開廊しておりましたが、緊急事態宣言発出を受け、18:00までに短縮いたします。その代替として、人の移動が少ない日曜日12:00 - 18:00に開廊いたします。また展覧会最終日を、1月31日 (日) まで延長いたします。

本展のタイトル「針の穴から天を覗く」とは、自分だけの狭い見識で物事を判断しようとすることのたとえです。地上の小さな存在であるわたしたちが、実際に針の穴から天上の宇宙を見上げている様を想起させるユーモラスな表現ですが、岩崎の作品の特徴のひとつでもあるスケールダウン、鳥のように俯瞰する天上からの視点も、ある風景から世界そのものへと繋がる遠心性を孕んでいます。

本展で発表予定の最新作のひとつ「コンステレーション」は、一見すると無数の星がきらめく星空の光景ですが、品川周辺に実在するコンビニエンスストアやファーストフード店、車のメーカー、大手小売チェーン店などの企業ロゴを実際の位置データのとおりマッピングした夜景図、さらにくしゃみによる飛沫をトレースすることにより出現した星々、と視点とともにスケールが変化していき、可視と不可視の重層世界を表現しています。

現在ニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催中の「カントリーサイド、ザ・フューチャー」展で、建築家・思想家のレム・コールハースが、グローバル化に応じて画一化していく都市に反して、ローカルな固有性に即してラディカルで柔軟に変貌を遂げる大都市以外の地域 (カントリーサイド) の現状と可能性を伝えています。
コロナ禍のもとで、巨大な都市化、過剰な密集、大量移動などによる生態系の破壊がスローダウンしたことで、大気汚染が改善されて星空や眺望が蘇り、騒音が減って鳥のさえずりが聞こえるようになるなど、私たちは新しい時間と感覚を経験しました。
岩崎が提示する「変貌する都市および郊外のポートレート」は、いわゆるニュー・ノーマルに向けた人間集団の活動様式と人間環境の変容を可視化し、「私たちはどこから来て、どこへ行くのか」を問いかけます。

岩崎が師と仰ぎ制作のアシスタントも務めたことのある鬼才であり巨匠・榎忠の個展と同時開催となる、岩崎の最新作による久しぶりの個展です。また、現在、渋谷スクランブルスクエアの展望施設SHIBUYA SKY (渋谷スカイ) の46階にあるSKY GALLERYでも、岩崎の個展「FOCAL DISTANCE | 焦点距離」が開催中です。ぜひこの機会に両展示あわせてご高覧いただければ幸いです。

スケジュール

2020年12月5日(土)〜2021年1月31日(日)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
備考
開館時間 12:00〜18:00、12月27日から1月11日は休館、火曜日から日曜日まで開館
入場料無料
展覧会URLhttp://anomalytokyo.com/exhibition/looking-at-the-sky-through-the-eye-of-a-needle/
会場ANOMALY
http://anomalytokyo.com/top/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 4F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
電話番号03-6433-2988
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