終了した展覧会・イベントです
[画像: 鈴木星亜 / Seia Suzuki 水面 14_01 / The Surface of the Water 14_01 2014 キャンバスに油彩 / oil on canvas 194.0 x 390.9cm]

鈴木星亜 「Surface 2014 - 2020」

Maki Fine Arts
終了しました

アーティスト

鈴木星亜
*新型コロナウイルスの感染拡大抑止のため、Maki Fine Artsは当面の間休廊いたします。4月4日(土)より開催を予定しておりました、鈴木星亜 個展「Surface 2014 -2020」は、5月初旬より開催予定しておりましたが、会期変更しました

Maki Fine Artsでは5月9日(土)より、鈴木星亜 個展「Surface 2014 - 2020」を開催します。Maki Fine Artsでは初めての個展となります。是非ご高覧下さい。

「波紋と皺〜鈴木星亜の絵画〜」上野の森美術館 学芸員 岡里 崇
鈴木星亜は1986年東京生まれ。2008年より本格的に発表を始め、トーキョーワンダーウォール、シェル美術賞展などに出品したのち、VOCA展2012でVOCA賞を受賞している。本展には2013年から2019年までの作品が出展され、鈴木の作家としての足取りを辿ることができる。

鈴木は当初、写真を基にして絵画を制作していた。画面から自らの記憶にないものを排除しようと試みたが、写真に引きずられてうまくいかなかったという。そこで2010年から、目に見える風景を文字でメモして、それに基づいて描く手法をとっている。

これまで鈴木は水面を多く描いており、今回のメインとなる作品も《水面14_01》である。ここに描かれているのは、作品を最初に展示した第一生命日比谷本社前に広がる皇居のお堀である。画面上部の石垣と水面との際が極端なカーブで誇張され、また左下には木の幹が画面を斜めに横切っていて、その両者が緑に覆い尽くされそうな画面の中でアクセントとなっている。大きな割合を占める緑色の水面が印象的な作品だが、画家の関心はその波紋にあるようだ。彼の作品をいくつも見ると、波紋は時に蓮の葉や木の葉の緑と共鳴し合い、時に山の稜線と似通った描線となっている。

今回の個展ではカンヴァスに皺が寄った作品がいくつか出品される。この皺と描かれた波紋を写真で見ると似通って見える。しかしその構造上の働きは全く異なっている。皺があると当然描きにくくなるが、引っかかりのないフラットな画面に描いていると支持体の存在が希薄に感じるというこの画家は、色の際を皺の凹凸に合わせたり、逆にあえて皺の凹凸に抗って筆を進めたりと、描く際の障害になる皺を積極的に利用している。

鈴木は、滑らかな二次元の表面にはない凹凸という抵抗感を導入して、絵画の素材感や物質感を確かめる。同時に三次元の世界を二次元の平面上に無理やり押し込めている不自然な絵画世界に、三次元性を取り戻そうと試みている。

スケジュール

2020年6月6日(土)〜2020年6月28日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
日曜日は17:00まで
休館日
月曜日、火曜日
入場料無料
展覧会URLhttp://www.makifinearts.com/jp/exhibitions/suzuki2020.html
会場Maki Fine Arts
http://www.makifinearts.com/jp/
住所〒162-0808 東京都新宿区天神町77-5 ラスティックビルB101
アクセス東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口より徒歩4分、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅2番出口より徒歩6分、都営大江戸線牛込神楽坂駅A1出口より徒歩13分
電話番号03-5579-2086
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