湯浅万貴子 「静かな荒野」

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[画像: 湯浅万貴子 “予言する3人の魔女 ” アクリル絵具、黒箔、アルミ箔、玉虫箔、インク 1620×1300mm 2020 (部分) ]

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*s+arts (スプラスアーツ)は、6月3日(水)よりギャラリーを再開いたします。

s+arts(スプラスアーツ)より、湯浅万貴子による個展「静かな荒野」の開催をお知らせいたします。アクリル絵の具に純銀箔や色箔を用いて構成された背景に、人間の身体や木の根などのモチーフをデフォルメし、点描画で表現する湯浅万貴子。彼女が描く身体的フォルムの美は、箔で無機質に作られた絵画空間と点の集合体で生み出されたモチーフが絶妙に交わることで、繊細さが引き立てられています。

湯浅は点描画の表現を「ただの陰影を着ける道具にしたくない」と言います。我々の身体を成り立たせている皮膚、血管、筋肉など、その中の細胞の集合体と点描で表現する点の集合体を重ね、一粒の点が群となり膨張することで現れる宇宙のような絵画空間との繋がりに強く惹かれているのです。また、一つ一つの点を自らの手で描き生み出すことにより、自身を新たに形成する宇宙を生み出しているかのような感覚になると彼女は語ります。

また、湯浅にとって箔を使用することは「現実には存在し得ない亜空間を生み出すこと」と位置付けられています。記憶的な要素はなく、非現実的で出来るだけ無機質な空間を創ることにより、点描画のモチーフを際立たせることを目的としています。その中で、時の経過と共に硫化を続ける箔の背景と、点描で描かれた身体との掛け合いの印象が変化するのを味わうことができるのも、彼女の作品の特徴の一つだと言えるでしょう。無機質な空間をあえて変化させることにより、共に楽しみ、観る者の心情や外の世界に寄り添うことの出来る作品を目指しています。

現代美術において、特に美の感性の曖昧さや、アンビバレンスを含む感情を近年更に強く抱くようになったという湯浅。時代は異なれど、彼女の頭に浮かぶのは、シェイクスピア作「マクベス」の第一幕、荒野に舞い降りた3人の魔女が残した「Fair is foul, Foul is fair(きれいは汚い、汚いはきれい)」という台詞です。相反する概念が並ぶ時に起きる意味合いの揺らぎや、今後への暗示を含むようなイメージから、本展「静かな荒野」では、“境界線”をテーマにした新作の発表をいたします。

背景(箔)とモチーフ(物体)の境界。自分と外界の境界。時間の経過により取り残されていくものと普遍性があるものの境界。境界を意識するには、あちらとこちらの境界「線」を引かないといけない。 - 湯浅万貴子

様々な境界線が曖昧になっている現代だからこそ、あえて「線」を意識した方法での制作に試みました。「マクベス」より影響を受けた作品「予言する3人の魔女」や、これまでの作品には見られなかったようなビビッドな色彩を取り入れた作品も発表いたします。6年ぶりとなる湯浅万貴子の個展を是非ご高覧下さいますようお願い申し上げます。

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スケジュール

2020年06月03日 ~ 2020年06月07日

アーティスト

湯浅万貴子

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