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[画像: Control Control 参考画像 2020年 ©Mistuo Kim]

金光男 「Control Control」

LEESAYA
終了しました

アーティスト

金光男
この度、LEESAYAにて10月10日(土)より開催いたします、金光男の個展 Control Control をご案内いたします。

金光男(きむ・みつお)は1987年大阪市に生まれ、2012年には京都市立芸術大学大学院を修了します。在学中から精力的に制作を続け、卒業後は「VOCA展2014」奨励賞を、2016年には「京都市芸術新人賞」を受賞します。2014年、金沢21世紀美術館での注目の若手アーティストを個展形式で紹介する企画「APERTO」では、第一回目のアーティストに抜擢されるなど、国内外で活躍しています。

金はシルクスクリーンの技法を応用し、パラフィン・ワックスによってパネルにイメージを定着させています。モノクロのイメージは金自身が撮影した写真を使用しており、彼の眼差しをそのまま映し出します。転写されたイメージにあえて熱を加え、溶けて崩れながら固められた作品は、在日コリアン3世として日本に生まれ育った、自身の社会的な不安定さや曖昧な状況を投影しています。彼の作品群からは、現代において非常に多くの人々が共有し得る様々な感情を重ね見ることができ、これは金光男の作品を語る上で重要なポイントと考えます。

金はこどもが生まれたことをきっかけに、三重に移り住みます。大阪、京都と都心部に住み続けていた彼にとって、自然豊かな環境は否応なしに生活に大きな変化をもたらしました。それまで必要のなかった草刈りや移動、自然との対峙は想像以上に生きる力を試されることとなります。作品を通して、自身の不安定さや、不自由さに対峙し続けてきた金にとって、範疇を越えた自然の猛威は彼の作品制作にも影響を与えます。

人は誰でもネガティブな要素をなるべく排除し、解決に向かう向上心を持ち合わせています。経済や政治、災害、人間関係など、人類は様々な局面でそれらを克服し続けてきました。しかし圧倒的な力を前にした時、それに打ち勝つのではなくいかに共生していくか、活路を見出し進化し続けてきた生物の強かさも時として必要になります。田舎での暮らしは金にそのことを改めて気づかせるきっかけとなりました。

今回の展覧会では、金光男の眼差しを通して考え続けてきた世界の光と影を改めて見つめ直します。コントロールのできない液体化したワックスの上でインクが分解し崩れる様をいかに制し、享受し得るのか。新境地に立った彼のさらなる躍進の一手となることをご期待ください。

1周年を迎えますLEESAYAにて、6年ぶりの開催となり満を持して臨みます、金光男の個展 Control Control を是非ともご高覧ください。

スケジュール

2020年10月10日(土)〜2020年11月15日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
日曜日は17:00まで
休館日
月曜日、火曜日、祝日
入場料無料
会場LEESAYA
http://www.leesaya.jp/
住所〒153–0064 東京都目黒区下目黒3-14-2
アクセス東急目黒線不動前駅より徒歩7分、東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線・JR山手線目黒駅正面口より徒歩20分
電話番号03-6881-4389
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