終了した展覧会・イベントです
[画像: 上: 山家麻以 “春を待つ山“ 板、紙、絵具、グリッター 28.5×21cm 2020 中: 南舘麻美子 “冬山を運ぶ白狼“ 木凹版メディウム剥がし摺り 10×10cm 2020 下: 杉山衿香 “コタツ&ミカン“ 水性木版 19.5×12cm 2020]

「ファンタジーランド」

s+arts
終了しました

アーティスト

南舘麻美子、杉山衿香、山家麻以
s+arts(スプラスアーツ)より、南舘麻美子、杉山衿香、山家麻以によるグループ展「ファンタジーランド」の開催をご案内申し上げます。版画を主に制作をしている3名のアーティストの作品には、動物や女の子、または影のような者等、それぞれの作品のシンボルとして頻繁に登場する生き物がいます。テーマや内容は異なりますが、それらによって繰り広げられる物語は、各作家の記憶や日常を織り交ぜながら、時に空想的で新しい視点から物事を考察しているようにも見受けられます。
南舘麻美子は、「木版凹版メディウム剥がし刷り」という、プレス機を使わずにメディウムによってインクを剥がしとる特殊な版画技術で作品制作を続けています。記憶や認識の曖昧さと、現実の交差を探るようにして、版画独特の凹凸や艶、物質感による自身の世界観の表現を追求しています。「誰もが過去にどこかで経験した様な既視感の中に、物語性のある作品が作りたい」と語る南舘の作品に登場する人や動物は、一見表情が無いようにも見えますが、どこか温かみのあるような感覚を覚え、ノスタルジックな雰囲気を醸し出します。特殊な版画技術と描かれる風景が絶妙に交わり、懐かしい記憶と感覚に語りかけるような世界観を創出しています。
杉山衿香は、水性木版画を主に、アクリル絵具や透明水彩、岩絵具を使ったドローイング、最近では銅版画にも挑戦し、自身の表現の幅を広げている作家です。自己の精神の内奥に潜む闇を取り出して、希望や笑い、可愛さ、明るさと結びつけ、創発を生むことで作品を制作しています。「相反する要素が同居した絵は、カードの裏と表を同時に見るような、常識ではありえない世界を提示する事が可能だと思っています。」と杉山は語ります。「生きる」という広大で時には重苦しいとさえ感じられるテーマを斜に構え、笑いをも誘えるような彼女の作品からは、この時代の若者が持つ強さのようなものが感じられます。
山家麻以は、銅版画の技術をベースに様々な方法をミックスさせ独自の世界観で表現します。日常で起こる出来事に真っ直ぐに向き合い、自身や同世代が感じ、体験したことに対する感情の内面を表現しています。作品内で表される、曖昧な世界の冒険者である女の子とシンボル化された動物は、子供の頃からの物欲と思い出に対する執着の象徴をモチーフとしています。「2020年は自分のルーツを振り返る内観の年でした。山家の名前の成り立ちを思い、祖母がくれた花びら餅を思い、春に咲く花を待ちわびる冬の日々を思いながら制作しています。」と、昨年を振り返り、そこから得たものを汲み取るようにして制作された新作を発表いたします。

スケジュール

2021年1月29日(金)〜2021年2月7日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
会期中無休、不定休
備考
開廊時間 12:00〜18:00
入場料無料
会場s+arts
https://www.splusarts.com/
住所〒106-0032 東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル 3F
アクセス都営大江戸線六本木駅7番出口より徒歩3分、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口より徒歩5分、東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩6分
電話番号03-3403-0103
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