POLA 新鋭展 2006「饒舌な寡黙・寡黙な饒舌」

3回目を迎えるポーラの新鋭展。毎日新聞社の石川健次の推薦により、流麻二果と仙谷朋子の2人展が行われている。

流の作品は「横坐り」「昼寝」といったタイトルから推察できるように人の仕草などを描いたものであるが、その形は曖昧にぼやかされ、色は様々に置きかえられ随分と抽象化されている。

仙谷の作品は糸などを編むことで形づくられた「抜け殻」のようなものである。かつてそこに納まっていたかもしれない生物/物体については想像をめぐらせるしかない。

poster for Pola Promising Young Artists Exhibition 2006

POLA 新鋭展 2006「饒舌な寡黙・寡黙な饒舌」

銀座、新橋エリアにある
ポーラ ミュージアム アネックスにて
このイベントは終了しました。 - (2006-09-01 - 2006-09-16)

17人がこれを見たいと思っています。
5人がこれをオススメしています。
1人がコメントしました。

In レビュー by 橋本 誠 2006-09-10 print

流の作品は「横坐り」「昼寝」といったタイトルから推察できるように人の仕草などを描いたものであるが、その形は曖昧にぼやかされ、色は様々に置きかえられ随分と抽象化されている。仙谷の作品は糸などを編むことで形づくられた「抜け殻」のようなものである。かつてそこに納まっていたかもしれない生物/物体については想像をめぐらせるしかない。

色形あるものが自由に姿を変えてひとつの画面に描かれ、またそれが私たちの想像力をかりて画面の外までも広がっていくような流の作品と、本来何かをその内部に保有していたかのような仙谷の作品は大きくその質を異にするものであるが、ひとつの展示空間の中では共鳴しあっているようにも思えた。

作品そのものが多くを語らない「寡黙」なものであっても、こうして様々なことを考えさせられる展示は実に「饒舌」である。ではその逆の状態を示唆している「寡黙な饒舌」とは何であろうか。そんなことを考えながら作品を見るのもなかなか面白い。

Makoto Hashimoto

Makoto Hashimoto. 1981年東京都生まれ。横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程卒業。 ギャラリー勤務を経て、2005年よりフリーのアートプロデューサーとして活動をはじめる。2009〜2012年、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)に所属しプログラムオフィサーとして「東京アートポイント計画」の立ち上げを担当。都内のまちなかを舞台にした官民恊働型文化事業の推進や、アートプロジェクトの担い手育成に努める。 2012年より再びフリーのアートプロデューサーとして、これからの時代を見据えながら、様々なプロジェクトのプロデュースや企画制作、ツール(ウェブサイト、印刷物等)のディレクションを手がけつつ、事務局長兼リサーチャーを務める「Tokyo Art Research Lab」などの事業を通してアートプロジェクトの担い手育成に努めている。 主な企画に都市との対話(BankART Studio NYK/2007)、The House「気配の部屋」(日本ホームズ住宅展示場/2008)、KOTOBUKIクリエイティブアクション(横浜・寿町エリア/2008~)など。 共著に「キュレーターになる!」(フィルムアート/2009)、「アートプラットフォーム」(美学出版/2010)、「これからのアートマネジメント」(フィルムアート/2011)など。 TABやポータルサイト 「REALTOKYO」「ARTiT」、雑誌「BT/美術手帖」「美術の窓」などでの執筆経験もあり。 展覧会のお知らせや業務依頼はhashimon0413[AT]gmail.comまでお気軽にどうぞ。 [ブログ] ≫ 他の記事

コメント

TABlogについて

東京のクリエイティブシーンに関するあらゆるディスカッションを活性化させるために、TABlogライター、 ビデオレポーターが展覧会レビュー、特集記事、インタビューなどをお届けしています。

TABlogのそれぞれの記事は著者個人の文責によるものであり、その雇用主、Tokyo Art Beat、NPO法人GADAGOの見解、意向を示すものではありません。

All content on this site is © their respective owner(s).
Tokyo Art Beat (2004 - 2012) - About - Contact - Privacy - Terms of Use