公開日:2008年4月11日

SDLX5周年&SOUNDROOM vol.14 -DJetude2-

言いあらわしようのない音を、なんとかつないでいくと、おもしろい場所ができた!かな。

毎月一回、ネットラジオをはじめ、スーパーデラックス(以下:SDLX)にて音響派音楽を中心にライブ/DJイベントを届けている「SOUNDROOM」。14回目の10月29日(月)は、「DJetude2」と題して、DJのみのラインナップ。そして、SDLX 5周年記念週間の第一日目!

SOUNDROOMのネットラジオでは、音響系音楽の情報を主にアート情報もながしつつ、ICCの学芸員やアート系(?)音響ミュージシャンも登場していたので気にはなっていましたが、クラブ・イベントは平日の夜ということもあって、なかなか足が遠のいておりました。が、せっかくSDLX5周年とも重なってるし…と、うんとこどっこい、遊びに行きました。月曜日ということもあってか、最初はまばらなお客さんでしたが、中盤からだんだんよい感じになってきました。

アート系要素が多いのも手伝ってか、DJといえどもマイクを握って昔の演歌レコードの講義をしだし、直島で地元のおじさんたちが熱くかたっている映像をながしながら六本木を昭和の空気に満たした人がいたかと思えば、ノイズライクな音響音楽?モチロン音は大きめ、勢い会話の距離も近くなる、そんなトキメキプレイをする人もいれば、踊れるダンスミュージックで楽しませてもくれます。ジャンルはてんでバラバラです。少しカオティックです。DJというくくりで集められた人は、いったいDJってなんじゃろ。と、うっすら思わせてしまうようなメンツでもあります。

aen名義のラップトップ演奏家でもあり、複数のレーベルや企画をこなす、SOUNDROOM企画の鈴木康文さんに、「いつもこんな感じなんですか?」と聞くと、「いや。毎回ちがうんだよね。毎回テーマがあって。それによって雰囲気は全然違うかな。」だそうです。そういえば、webページにあった写真もベリーダンスをしていたり、朗読をしていたりと様々でちた。ふぅん。面白い。

お土産に虹釜さんの詩集と円盤(高円寺レコ屋)のCDを買おうとしたら、うっかり店じまいが早かったので、入手できませんでしたが、「高円寺に行けばいつでも手に入るよ。」と言われ、そう言われりゃ元も子も無いけどさぁ、イベントの醍醐味っていうかさぁ…ま、いっか。と妙に納得して、PANTYレーベルを主催する37A(さなえ)ちゃんの缶パッチとアナログレコード…はプレイヤーを持っていないので、プレス用のCDを一枚頂きました。パンティというレーベル名に似合う、フワフワした気持ちの良い音です。レコードって年に三回くらいは欲しくなるけど、三回くらいじゃなかなかプレイヤーを買わないのよねぇ。といいつつ10年くらい経っているので、そこまで高級品でもないのに…買っても良いのではないかと思う今日この頃。みなさんはいかがお過ごしですか?と、まぁそんな感じで、ショップもなかなか充実していました。

音響系イベントなのであまりガツガツしておらず、お・ど・れ!という強迫観念も押しつけられないし、ご飯を食べながら楽しめるのは良いなと思いまちた。そして六本木というリッチ条件もあるので、会社帰りにうっかりビジネスマンやオフィスレディーたちが「オシャレ」と称してやってきても楽しめそうだし、それを含めた全体の空間も面白いのではないかなと思いながら、六本木の夜はふけました。

yumisong

ふにゃこふにゃお。現代芸術家、ディレクター、ライター。 自分が育った地域へ影響を返すパフォーマンス《うまれっぱなし!》から活動を開始し、2004年頃からは表現形式をインスタレーションへと変えていく。 インスタレーションとしては、誰にでもどこにでも起こる抽象的な物語として父と自身の記憶を交差させたインスタレーション《It Can’t Happen Here》(2013,ユミソン展,中京大学アートギャラリーC・スクエア,愛知県)や、人々の記憶のズレを追った街中を使ったバスツアー《哲学者の部屋》(2011,中之条ビエンナーレ,群馬県)、思い出をきっかけに物質から立ち現れる「存在」を扱ったお茶会《かみさまをつくる》(2012,信楽アクト,滋賀県)などがある。 企画としては、英国領北アイルランドにて《When The Wind Blows 風が吹くとき》展の共同キュレータ、福島県福島市にて《土湯アラフドアートアニュアル2013》《アラフドアートアニュアル2014》の総合ディレクタ、東海道の宿場町を中心とした《富士の山ビエンナーレ2014》キュレータ、宮城県栗駒市に位置する《風の沢ミュージアム》のディレクタ等を務める。 → <a href="http://yumisong.net">http://yumisong.net</a>