公開日:2010年8月22日

三井公一 写真展「iPhonegrapher ~around the water~」

iPhoneで切り撮られた「水のある風景」

「水」をテーマに撮影された三人の写真家による企画展の第一弾。iPhone 3GS と iPhone 4で切り撮られた世界を映し出す、三井 公一(みつい こういち)氏による写真展「iPhonegrapher ~around the water~」のオープニングパーティが東京中央区京橋のIsland Galleryにて行われました。

7月31日に行われたiPhonegrapher around the waterのオープニングパーティー

8月には、すべてiPhoneで撮影された写真の写真集「iPhonegrapher—写真を撮り、歩き続けるための80の言葉」(雷鳥社) が発売され、10月にはスペインの美術館での展覧会も決まっているという三井氏、この企画展はIsland GalleryのスタッフがTwitterで三井氏 @sasurau の存在を知ったことがきっかけで実現したそうです。

そんなiPhonegrapher(アイフォングラファー)の三井氏にお話を伺いました。

新聞社の出版写真部を経て、フリーに。インターネット黎明期からウェブ上での写真や動画コンテンツの制作を開始。現在は雑誌、広告、ウェブ、ストックフォトなどで撮影に携わる。sasurauー「さすらう」というTwitterアカウント名の通り、気の向くままにブラブラと街を歩いて撮影された写真の数々に魅了される人は多い
新聞社の出版写真部を経て、フリーに。インターネット黎明期からウェブ上での写真や動画コンテンツの制作を開始。現在は雑誌、広告、ウェブ、ストックフォトなどで撮影に携わる。sasurauー「さすらう」というTwitterアカウント名の通り、気の向くままにブラブラと街を歩いて撮影された写真の数々に魅了される人は多い
iPhonegrapher 三井 公一氏

iPhonegrapherということですが…なぜ「iPhone」だったのでしょうか?

もともとMacを使っていたということもあるのですが、やはりiPhoneの魅力はなんといっても『毎日持ち歩いている』ことにつきます。一眼レフだとかまえてしまう。でもiPhoneなら常に携帯している。だから日常が作品になりやすい。iPhoneで撮影したものを、iPhoneのアプリで加工しています。

加工には、どのようなアプリを使われていますか?

Photo FXというアプリです

10月に行われるスペインの展覧会はどのような経緯で?

今回の写真展はTwitter経由でお声掛けいただいたということもあるんですが、スペインのも面白いんですよ。こちらはFlickr経由で、スペインのアートセンターのキュレーターの方から連絡がきました。世界のiPhonegrapherの作品を集めて企画展をやるんだけれど、興味はあるか? と



三井氏のほか、オランダ、オーストラリア、スイス、スペイン、ニューヨークからの計6名が参加する。
The La Panera Art Center in Lleida, Spain is to host an iPhoneography exhibition with 6 of the worlds most known iPhoneographers. From the 2nd October to 14th November 2010 iPhone photography from Valeri Ardini (Netherlands), Koichi Mitsui (Japan), Alex Kess (Australia), Dominique Jost (Switzerland), Jordi V. Pou (Spain) and our very own Sion Fullana (NYC) will be on show.

– via iPhoneography Exhibition at La Panera Art Center, Spain

私もiPhoneユーザーなのですが…撮影時のコツやポイントはありますか?

本当にいいと思ったものは躊躇しないで撮ることですね。闇雲ではいけないですけど。あと、横位置でよいと思ってもそれだけではなく、縦位置でも撮っておいたほうがいいですね。

よく「考えて撮っているんですか?」と聞かれるのですが、実はそうでもない(笑) 雰囲気を感じて…風景を見た瞬間に、すでに頭の中でコレをコウして…という構図が決まっている感じです。

iPhonegrapher 〜around the water〜「水」をテーマにした写真は、ほぼ全て今回の企画のための撮りおろし
iPhonegrapher 〜around the water〜「水」をテーマにした写真は、ほぼ全て今回の企画のための撮りおろし

Island Galleryは、もともと版画家、名嘉睦稔氏の常設画廊として「ボクネンズアート東京」という名前のギャラリーでしたが、今年の7月1日より「Island Gallery」に名前を変更。アート・写真・音楽・映像・自然音など、五感に響くアート作品のプロデュースをはじめ、多目的スペースとして各種イベントも開催されてゆくそうです。

今回の企画展は「みずのがっこう」とのコラボレーションで行われているため「水」がテーマ。三井氏の次は、一年のほとんどを海のそばで過ごし波があれば波乗りをする、そんな夢のような毎日を楽しんでいる日本のサーフィンフォトの草分け的存在である写真家、芝田満之氏による「水の楽園~サーファーが見つめる世界~」、続いてChoji 写真展「美御水 ~琉球からの言い伝え~」が予定されています。

三井公一 写真展「iPhonegrapher ~around the water~」
会 期:7月31日(土)~8月15日(日) ※会期中無休  OPEN / 11:00~19:00
☆好評につき平日の営業時間を20時まで延長するとのことです。

会 場:Island Gallery 東京都中央区京橋1-5-5 B1 tel:03-3517-2125
入場料:無料

7月31日~8月15日 「iPhonegrapher ~around the water~」三井公一 写真展
8月21日~9月05日「水の楽園 ~サーファーが見つめる世界~」芝田満之 写真展
9月11日~9月26日「美御水 ~琉球からの言い伝え~」Choji 写真展 (予定)

Tomoco Makino

Tomoco Makino

東京下町生まれ、下町育ち。デザイン事務所、雑誌編集社、IT系企業などを経て08年よりネットを中心にフリーランサーとして活動中。日常に巣喰う、ふとした「美しさ」や「デザイン」に心惹かれる今日このごろ。ブログ(<a href="http://d.hatena.ne.jp/mo_tomoco_mo/">もともこも鳴き笑い</a>)では失いがちな記憶の記録として由無きことを書き散らかしています。