Tokyo Art Mapミニ企画「行動すること —いままで、これから—」

Tokyo Art Map発の現場インタビュー。写真家の高橋宗正さんが取り組む、宮城県山元町での活動について伺います

poster for

「Lost & Found-Family Photos Swept by 3.11 East Japan Tsunami-」

六本木、乃木坂エリアにある
赤々舎 (AKAAKA)にて
このイベントは終了しました。 - (2012-01-11 - 2012-02-11)

In Main Article 3 TABからのお知らせ by TABインターン 2012-01-27

都内各所で配布しているTokyo Art Map。2012年1-2月号の表紙モデルを飾るのは、雑誌や書籍などを中心にフォトグラファーとして幅広く活躍されている高橋宗正さんです。

撮影の舞台となったのは、先日フォトレポートで特集した三鷹天命反転住宅。荒川修作+マドリン・ギンズが2005年に完成させたカラフルな住宅です。鮮やかな色彩に囲まれ、笑顔も多く和気あいあいとした雰囲気の中、表紙撮影は行われました。

今回は、高橋さんが現在被災地で取り組む津波でさらわれた写真を洗浄し、復元する「思い出サルベージプロジェクト」についてお話を伺います。

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高橋宗正さん(三鷹天命反転住宅にて)

▼現在行っているプロジェクトについて教えてください。
震災による津波で流されてしまった写真を洗浄し、その後それをデータ化して復元し、返却するという「思い出サルベージプロジェクト」を宮城県の山元町で行っています。
現在はデータ化の作業が一段落したので、顔画像認識などを使い持ち主を探しています。
 

▼なぜ「思い出サルベージプロジェクト」に参加しようと思ったのですか?
地震が発生してどんどん酷いことが情報として流れてきた時、写真をずっとやってきた僕にできることはほとんどないように思えました。写真ではお腹がいっぱいにならないし、寒さもしのげない。写真というものがとても役に立たないものに思えていたのです。4月末に東北に行く機会があって、その無力感は強くなるばかりでした。それと同時に、もし自分にできることが見つかったら躊躇せず飛び込もうと決意しました。
そんなとき、Twitter を通して、被災で傷んだ写真と思い出を取り戻す写真補正ボランティアの募集を知り、参加してみることにしました。
 

▼プロジェクトの中での高橋さんの活動内容を教えてください。
活動当初、写真の専門家が誰もいなかったので僕が複写部門の隊長に就任しました。現地の作業場所では電源の使用が限られているため、主に自然光を使いなるべくシンプルに複写できるシステムを考案しました。また、作業部屋のレイアウトの調整、カメラや三脚などの機材調達、写真専門誌などに情報を掲載してもらったり、Twitter を用いてカメラマンのボランティアを募集するなどの活動をしてきました。
 

▼プロジェクトにおいて現在/今後の活動はありますか?
損傷が激しく持ち主が見つからないと判断された写真と、このプロジェクトに対する地元の賛同者の方々に貸していただいた写真を、1/11〜2/11の期間、六本木にある赤々舎において『Lost & Found-Family Photos Swept by 3.11 East Japan Tsunami-』という展覧会を行い、会場にてポスター販売と募金を募ります。(ポスターの売上70%は義援金として山元町へ送られ、残り30%はポスターの印刷代や団体運営費となり、継続的に活動していくそうです。)

3月にはロサンゼルスで同様の展示を行う予定です。PRや翻訳を担当するさまざまなスタッフに集まっていただいて、また山元町の皆様をはじめ多くの方の協力を得て実現した展覧会となっています。

» 「Lost&Found」展覧会特別サイト

『Lost & Found -Family Photos Swept by 3.11 East Japan Tsunami-』
展示の様子

 
—— ありがとうございました
 

「誰かの作品」ではなく、誰の家の引き出しにも入っているような、思い出が記録されたありふれた写真の展示。ただ一つ通常と異なることは、津波によるダメージを受け、もう元の姿には戻らない写真だということです。本写真展を目の当たりにした時、私たちはそれをどう受け止め、何を考えることができるのでしょうか。本プロジェクトが伝えたいメッセージを是非ともご覧ください。

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表紙撮影の様子

■ 三鷹天命反転住宅 http://www.architectural-body.com/mitaka/
※ 本企画は、荒川修作+マドリン・ギンズによる建築事務所であり、この住宅の管理・運営を行う株式会社ABRFのご協力を得て、許可の下、撮影を実施しています。また、見学には事前予約が必要です。
 

[執筆]
鈴木孝史:東京都出身。大学卒業後、システムエンジニアとして働いていた時にアートと出会い、現在は展覧会のキュレーションに関わるなど幅広く勉強中。また自身も写真作家として活動している。
http://www.takashi-suzuki.com

TABインターン

TABインターン. 学生からキャリアのある人まで、TABの理念に触発されて多くの人達が参加しています。3名からなるチームを4ヶ月毎に結成、TABの中核といえる膨大なアート情報を相手に日々奮闘中! 業務の傍ら、「課外活動」として各々のプロジェクトにも取り組んでいます。そのほんの一部を、TABlogでも発信していきます。 ≫ 他の記事

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