単なる偶然か!? カオス*ラウンジ、毒山凡太朗+キュンチョメの展覧会が同時期にいわき市で開催

【Art Beat News】両展覧会を鑑賞するならシルバーウィークが絶好のチャンス!

In Art Beat News by Art Beat News 2015-09-17

福島県いわき市にて、カオス*ラウンジの展覧会と、毒山凡太朗とキュンチョメの展覧会が奇しくも同時期・同地域にて開催される。いずれの展覧会とも、2011年の東日本大震災を根幹のテーマに置いている。震災から4年半が経った今。いまだ風化しない「震災以後」を捉え直す上で、重要な意味合いを持つ展示になるかもしれない。

■カオス*ラウンジ 市街劇「怒りの日」

まず、カオス*ラウンジの展覧会、市街劇「怒りの日」。黒瀬陽平のキュレーションにより、寺山修司による演劇手法である「市街劇」と銘打たれた本展は、福島県いわき市の3つの会場をツアー形式で巡る展覧会となる。カオス*ラウンジがいわきで出会った伝承や物語である、平安時代の名僧「徳一」や、浄土宗の袋中上人、いわきに残る「浦島伝説」、「死人田」などをモチーフとして、さまざまな時空を巡るツアーを出現させる。

たとえば、名僧「徳一」が最澄や空海に変わって仏教のメインストリームになっていたら……など、「ありえたかもしれない歴史」を描き出し、今の現実からの脱出を図る。それは、震災後の4年間を改めて捉え直すことにもなるだろう。

カオス*ラウンジ新芸術祭2015 市街劇「怒りの日」
http://chaosxlounge.com/diesirae/

■毒山凡太朗+キュンチョメ「今日も きこえる」

そして、毒山凡太朗とキュンチョメによる展覧会「今日も きこえる」。毒山とキュンチョメは共に常磐出身。「この地の空と狂気とウソ」をテーマに、毒山の故郷である福島県で初めての展覧会を開催する。開催地は、いわき市のワタナベ時計店3階「ナオナカムラ」。本展では、毒山の映像作品「1/150」、「千年たっても」、そしてキュンチョメは本展では新作を中心に展示。

本展において毒山とキュンチョメが注目したのは、福島県出身の画家、高村智恵子。詩人・高村光太郎の妻であり、晩年に精神を病み、「東京には空がない」と語ったことでも知られる女性だ。高村光太郎が「智恵子はα次元」と詩を綴ったように、智恵子は周囲の人々とは別次元に生き、福島の空を愛していた。「本当の空」を眺め続けた智恵子に導かれ、この展覧会は始まったのだという。

毒山凡太朗 + キュンチョメ展覧会「今日も きこえる」 ナオ ナカムラ 浜通り支部
http://naonakamura.blogspot.jp/2015/08/blog-post_21.html

それぞれ異なる位相から「震災以後」を描き出す2つの展覧会。そこからはどのような光景が見えてくるのか。同テーマを描いた展覧会が、同時期かつ同地域で開催される稀有なチャンス。機会があれば、ぜひとも目撃して欲しい。

(Text: 玉田光史郎 Koushiro Tamada)

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