世界的な老舗オークション会社の「フィリップス・オークショニアズ(Phillips Auctioneers)」は、2019年4月、東京・六本木にオフィスを移転オープンした。同社の東京オフィスでは、2016年2月に服部今日子が日本代表に就任。同年の日本の売上は昨年対比で300%増となり、以来、日本からの出品・落札点数は年々増加している。
フィリップス・オークショニアズは、1796年に創立された世界的なオークション会社。会長のシャイアン・ウェストパルとCEOのエドワード・ドルマンのもと、アートシーンのエキスパートたちを迎え入れながら急速な成長を続けている。2016年には香港にもオフィスを開設し、ロンドン、ニューヨークに続いてアジアでもオークションを開催。近年は特に20世紀およびコンテンポラリーアート、デザイン、写真、エディション、ウォッチ&ジュエリーの分野に注力している。
同社が世界各地で開催するオークションでは、入手困難なアート作品が日々売買されている。近年の例では、パブロ・ピカソの「La Dormeuse」が5780万ドル、ジャン=ミシェル・バスキアの「Flexible」が4500万ドル、ピーター・ドイグの「Rosedale」が2800万ドルで取引された実績がある。
同社のオークション事業において日本市場は戦略的に重要な意味を持つ。ギャラリーが集まる六本木ピラミデビルに移転したことも含め、今後の日本市場の活性化とオークション事業の推移を見守っていきたい。
■概要
Phillips 東京
住所:東京都港区六本木6−6−9 ピラミデビル 4F
ウェブサイト:https://www.phillips.com/
(Text: 玉田光史郎 Koushiro Tamada)