公開日:2016年8月5日

日本を代表する起業家が「本当に見たい、買いたい作品」を集めた、新しいかたちのアートフェア「10 MILLIONS」

ジュリアン・オピーや名和晃平、ラファエル・ローゼンダールも買える!

7月29日から7月31日に、二子玉川駅周辺で注目のアートフェスティバル「TOKYO ART FLOW 00」が開催される。そのプログラムのひとつに、日本を代表する起業家が「本当に見たい、買いたい作品」を集めた、新しいかたちのアートフェア「10 MILLIONS」がある。
日本では、まだまだアートとビジネスのつながりが見えづらいと言われる。そこで第一線で活躍する経営者達に「経営者の姿勢とアートへの視点」をひとりひとりインタビューし、アートとビジネス、ライフスタイルがどう結びついているかを展示を通して探る。

©Rafaël Rozendaal Courtesy of TAKUMA Collection, Takuro Someya Contemporary Art
©Rafaël Rozendaal Courtesy of TAKUMA Collection, Takuro Someya Contemporary Art

会場には、経営者達が選ぶ「本当に見たい、買いたい作品」が一堂に会し、そのまま購入することもできる(一部購入できない作品もあり)。また、会期中には、インタビューした起業家を招き、特別な一期一会の会「ON THE TABLE」も開催される(招待者のみ)。
将来、二子玉川が「アートが買える街」としての新しい顔を持つよう、国際規模へ発展する可能性を模索した展覧会になっている。

熊谷正寿(GMO インターネット株式会社代表取締役会⻑兼社⻑・グループ 代表)
熊谷正寿(GMO インターネット株式会社代表取締役会⻑兼社⻑・グループ 代表)

「経営ポリシーを貫く/伝達する」
熊谷正寿(GMO インターネット株式会社代表取締役会⻑兼社⻑・グループ 代表)

推薦作家: ジュリアン・オピー

“オピーさんはこの世で最も複雑な存在である人間を、一筆書きのごとくシンプルな形で表現しきっている。複雑にみえるインターネットも結局のところ0と1で構成されている。僕は生き方も経営もシンプルな方がいいと思っているので、オピーさんの作品と自分に共通点があるなと思いました。”

設楽洋(株式会社ビームス代表取締役社⻑)
設楽洋(株式会社ビームス代表取締役社⻑)

「自分ができないことへのリスペクト/自分の立ち位置の認識」
設楽洋(株式会社ビームス代表取締役社⻑)

推薦作家: アーヴィング・ペン、ホルスト・P・ホルスト、ユーサフ・カーシュ、ロバート・メイプルソープ、アンセル・アダムス

“僕は自分で音楽もやり、スポーツもやり、絵も描き、様々なことをやるのですけれども、そのなかで、やはり一流の人にはかなわないこともわかる。だから、そういう人たちを集めてプロデュースして、店づくりすることが自分のクリエイションなのだなと認識しています。”

諏訪光洋(株式会社ロフトワーク代表取締役)
諏訪光洋(株式会社ロフトワーク代表取締役)

「発想から受ける刺激/作品がもたらす磁場の変化」
諏訪光洋(株式会社ロフトワーク代表取締役)

推薦作家: デヴィッド・シュリグリー、ティム・バーバー、ホセ・パルラ、DZINE、アニッシュ・カプーア

“アートは「ストラクチャーのデザイン」なんですね。アーティストの視点や表現によって、自分の発想になかったものから刺激を受けることがある。アート単体の持つ、能力、価値だけじゃなくて、周辺の、磁場みたいなものを作るのがアートの力だと思うし、僕はそういう作品が好きです。”

遠山正道(株式会社スマイルズ代表取締役社⻑)
遠山正道(株式会社スマイルズ代表取締役社⻑)

「アートを通じて現代の価値を体感」
遠山正道(株式会社スマイルズ代表取締役社⻑)

推薦作家: チャック・クロース、ラファエル・ローゼンダール、赤瀬川原平《宇宙の缶詰》、サイ・トゥオンブリー、横山裕一の漫画の原画

“20世紀は経済の時代、21世紀は文化・価値の時代だと思っている。そんな従来の方法では立ちいかなくなっている中、アートを通じることで、現代の価値を体感していきたい。存在しないものから、想像して、徐々に形に仕上げていくという点において、ビジネスとアートは近いところがある。”

中村貞裕(株式会社トランジットジェネラルオフィス代表取締役社⻑)
中村貞裕(株式会社トランジットジェネラルオフィス代表取締役社⻑)

「人に喜んでもらうため」
中村貞裕(株式会社トランジットジェネラルオフィス代表取締役社⻑)

推薦作家: 古武家賢太郎、名和晃平

“クリエイターはわりと左脳系で1から10を作るのが得意。自分も世の中の様々な1を探してつなげて10にするのが仕事だと思っている。アーティストはストイックに0から1にする意識が強い。アートとの出会いは一期一会。ピンときたら写真集や作品をストックしておき、プレゼントしたり、店舗などでこれだと思ったものを展示したりしている。”

野尻佳孝(株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ代表取締役会⻑)
野尻佳孝(株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ代表取締役会⻑)

「コミュニティ・ソリューションとしてのアート」
野尻佳孝(株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ代表取締役会⻑)

推薦作品: TRUNK HOTELのオリジナル自転車

“僕ら1人1人の人間が生きていく中で、どう持続可能な世の中にしていくかが一番のテーマである。その中の1つのツールとして、アートやいろいろなものがある。アートをどう使って、社会貢献、社会に役立っていくかという展開が必要。”

松本大(マネックスグループ株式会社代表取締役社⻑CEO)
松本大(マネックスグループ株式会社代表取締役社⻑CEO)

「ビジネスにおいて大切なことを忘れないため」
松本大(マネックスグループ株式会社代表取締役社⻑CEO)

推薦作家: 松江泰治

“人間は本来エモーショナルなもので、ロジックだけでは商品を見てもらったり使ってもらえない、デザインがよかったり右脳的な臭いがないといけない。そのようなものがコンテンポラリーアートに触れていると忘れないでいられる。そういう意味において、刺激を受ける。”

■イベント概要
日時:
2016年7月29日(金)12:00~18:00
2016年7月30日(土)10:00~18:00
2016年7月31日(日)10:00~18:00
入場料:大人 500円/ 大学生・高校生・中学生 300円/小学生以下 無料(小学3年生以下は保護者同伴のこと)
会場:iTSCOM STUDIO&HALL 二子玉川ライズ(〒158-0094 東京都世田谷区玉川一丁目14番1号 二子玉川ライズ2F)

TOKYO ART FLOW 00 「10 MILLIONS」ウェブサイト
http://tokyoartflow.jp/program/10millions/

主催:
TOKYO ART FLOW 00 実行委員会 (カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社/世田谷区/公益財団法人 世田谷区産業振興公社/玉川髙島屋S・C/玉川町会/多摩美術大学/東京急行電鉄株式会社/東京都市大学/ドッグウッドプラザ/二子玉川エリアマネジメンツ/楽天株式会社)
企画:伊藤悠(island JAPAN co., Ltd)/藤原さゆり(Sayuri Fujiwara Art Office)
マネジメント:羽田美恵子/メディエーター:冠那菜奈
インタビュー協力:綿江彰禅(一般社団法人芸術と創造 代表理事)
企画協力:櫻井雄一(ソケット株式会社 代表取締役)

Text:Nanana Kanmuri

Art Beat News

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