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福田喜重展 ー繍・箔・染—

セイコーハウス銀座ホール
終了しました

アーティスト

福田喜重
刺繍には1000年を超える歴史と伝統がある。その長い時の流れの中で、針と糸から生まれる繊細な技法は、染織の他の分野とも密接に関係しながら、洗練されたものになっていく。こうした伝統を踏まえて、さらに独自の創造を加えて新たな地平を切り開いてきた工芸家がいる。この分野で初めて国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された福田喜重氏である。
その作品の多くは染、金や銀の箔を組み合わせて表現される。「刺繍は半立体です」と福田氏が語るように、糸は生地の平面から盛り上がり、人の動きに合わせて豊かな光彩を放つ。
それが見事なまでの完成度を見せた作品の一つが、繍箔訪問着「花七宝」である。七宝文は円の重なりから生まれる伝統的な吉祥文様。落ち着いた茶を地色に、金箔が華やぎを演出し、箔の周囲に置かれた染による墨の線が柄に立体感を生み出す。要所に配された水色や緑、赤の糸、右から左にかけて展開する大きな三角形が、音楽の転調にも似て、作品に軽やかなリズム感をもたらしている。「四季のあることが、日本の素晴らしいところ。人にはそれぞれ四季への思いがあり、私はこの着物に色で春夏秋冬を表しました」と氏は思い入れを語る。
「自らの感動を、いかにして表現するか、それをいつも考えています。創作の目的は着ていただいた方に、心地よい思いをしていただくことです」。3年ぶり2回目となる今回の個展には、着物、帯、額装作品合わせて60余点が出品される。「どの刺繍にも、私なりの思いが込められている」との氏の言葉通り、一目ずつ心を込めた刺繍、それに箔、染が一体になった作品が会場を飾ることになる。

スケジュール

2004年11月18日(木)〜2004年11月27日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
年末年始休館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.wako.co.jp/hall/0411/hall3.htm
会場セイコーハウス銀座ホール
https://www.wako.co.jp/exhibitions/
住所〒104-8105 東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス銀座6F
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅B1出口直結、東京メトロ有楽町線銀座一丁目8番出口より徒歩4分
電話番号03-3562-2111
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