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「Alzheimer Cafe」展
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「Alzheimer Cafe」展
ギャラリー・エフ
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日本は今、全人口の15%を65歳以上の高齢者が占める高齢社会に突入しました。この高齢社会が直面している課題の一つにアルツハイマー病があります。記憶障害や摂食障害など日常生活も困難になってしまうアルツハイマー病は、患者本人のみならず、家族にとっても大きな負担を課す深刻な病です。
アートの力によってアルツハイマー病にアプローチする試みが約10年前から始まっています。彫刻家の金子健二氏が主宰する芸術造形研究所では、専門医やカウンセラーと協力しながら、アートの制作活動を通じて「感性の脳」とも呼ばれる右脳を活性化させ、アルツハイマー病の予防と症状の改善を図る取り組みを行ってきました。
「臨床美術」と呼ばれる世界的にも新しい方法論は、専門研究機関での調査研究によってその効果が科学的に立証されるとともに、病院での治療や地方自治体の介護予防事業に導入されるなど、熱い注目を浴びています。
臨床美術は、アートの持つ力を改めて提示してくれました。臨床美術の現場において、専門家である「臨床美術士」たちは、アルツハイマー病の人々が芸術的な感覚を開く環境を整え、制作に取り組むためのガイド役を務めます。その現場でもっとも大切とされるのは、コミュニケーションです。臨床美術士たちは、アルツハイマー病の人々をアートに取り組む個人とし、真剣にコミュニケーションを重ねながら、ともにアート作品を創りあげていきます。臨床美術は、アートが世代や立場、そして病を超えて人と人を結ぶコミュニケーションのツールとして大きな役割を果たすことを再認識させてくれたのです。
臨床美術のもたらすもう一つの成果、それはアルツハイマー病の人々が制作する作品です。固定概念にとらわれない自由な感性によって制作された作品には、観る者の心を惹き付けるアートとしての強い力があります。逆説的ですが、アルツハイマー病の人々は、その病によって自意識から解放され、プロのアーティストたちでさえ及ばない鋭い感性を引き出しながら、ただ無心に、目的を持たずに美術作品を制作することができるのです。臨床美術は、アルツハイマー病の人々が潜在的に持つ芸術性に光を当てることで、すべての人が日々の生活を営んでいくうえでアートが必要なものであることを、改めて私たちに提示してくれたのです。
ギャラリー・エフでは、10周年企画として、展覧会『アルツハイマー・カフェ』を開催します。この展覧会では、芸術造形研究所が実施してきた臨床美術で、アルツハイマー病の人々が制作した作品と臨床美術士たちの作品、約30点を展示します。展覧会『アルツハイマー・カフェ』は、アルツハイマー病の人々、臨床美術士、そしてギャラリーが連携しながら一つの展覧会を実現することで、アートの持つさらなる可能性を発信します。
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スケジュール
2007年4月29日(日)〜2007年5月20日(日)
開館情報
時間
12:00 〜 19:00
休館日
火曜日
入場料
無料
会場
ギャラリー・エフ
http://www.gallery-ef.com/index.htm
住所
〒111-0034 東京都台東区雷門2-19-18
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アクセス
東京メトロ銀座線浅草駅2番出口より徒歩2分、都営浅草線浅草駅A5出口より徒歩2分
電話番号
03-3841-0442
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