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奥山淳志 展

ニコンプラザ東京
終了しました

アーティスト

奥山淳志
作者は、北海道に暮らす井上弁造さんと出会って10年になる。今年89歳になる弁造さんは開拓民最後の世代の人で、約60年前に手作りで建てた小さな丸太小屋に暮らし、畑を耕し、森を育てている。いわゆる自給自足の生活者だ。
作者が弁造さんと出会った当初は、弁造さんの自給自足をテーマに写真を撮り始めた。しかし、それは作者のなかで出来上がっていたストーリーであり、予定調和を目指すだけの行為でしかなかった。それに気づいた作者は、迷いながらも弁造さんに会いに行くという行為を続けた。その結果(実に何年も経てのことだが)作者が弁造さんに求めていたことは、自給自足でもなんでもなく、自らの人生を作りあげるというその行為だったと気づいた。
人は常に「人生」に翻弄される。予定していたこと、計画していたこと以外の出来事に揺さぶられ、ときに傷つけられもする。それでも自分が自分の主人公であろうとするならば、その出来事にまっすぐ向き合うしかない。そこで何かを得ることもあるだろうが、失うことの方が多いかもしれない。耐えきれないと思うことも多いことだろう。それでも気丈な精神で自らを律し続けることができるか。
今、考えてみれば、弁造さんに教えてもらったことは明日を作ることの行為そのものだった。
春を迎えた北海道で、弁造さんは今、畑を耕しているのだろうか。それとも生涯の夢である絵描きへの思いをつなぐため、絵筆を握っているのだろうか。どちらの弁造さんにも、作者には明日をつくっている人の姿に見える。カラー約40点。

スケジュール

2008年9月16日(火)〜2008年9月29日(月)

開館情報

時間
10:3018:30
最終日は15:00まで
休館日
日曜日
年末年始・ゴールデンウィーク・お盆は休館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.nikon-image.com/jpn/activity/salon/exhibition/2008/09_shinjyuku-2.htm
会場ニコンプラザ東京
https://www.nikon-image.com/support/showroom/tokyo/event.html
住所〒163-1528 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー 28F ニコンプラザ新宿内
アクセスJR新宿駅西口より徒歩10分
電話番号03-3344-0565
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